海外の代表的なサメスポット
モルディブのサメ旅クルーズ
インド洋に浮かぶ島国、モルディブ共和国は野生のジンベエザメと一緒に泳ぐことができる人気のスポット。約26の環礁からなるモルディブはジンベエザメ以外にも、エリアごとにさまざまな種類のサメが見られる「サメ王国」でもある。
遭遇率が高いサメは、
オグロメジロザメ(グレーリーフシャーク)
オオテンジクザメ(ナースシャーク)
トラフザメ(ゼブラシャーク)
ネムリブカ(ホワイトチップリーフシャーク)
ツマグロ(ブラックチップリーフシャーク)など。
赤道近くまで南下すると、
ニタリ
イタチザメ(タイガーシャーク)
クロトガリザメ(シルキーシャーク)
ツマジロ(シルバーチップシャーク)
カマストガリザメ(ブラックチップシャーク)
ヨゴレ(オーシャニックホワイトチップシャーク)
アカシュモクザメ(ハンマーヘッドシャーク)
ヒラシュモクザメ(グレートハンマーヘッドシャーク)
レモンザメ(レモンシャーク)など外洋性のサメも見られることがある。
より多くのサメに出会いたいなら断然ダイブサファリ(クルーズ船滞在)がおすすめ。国内を移動しながら環礁ごとにさまざまなサメを見ることができる。
モルディブ・クルーズのツアー情報はコチラ
タイ・サムイ島のジンベエザメ
サムイ島から行くタイ湾随一の大物ポイント「チュンポンピナクル」はジンベエザメが見られることで有名。
遭遇率が高いのは水深30mにある隠れ根周辺。大海原をゆうゆうと泳ぐ姿は圧巻。ゆっくり近づいて来るように見えて意外とスピードが速いので、シャッターチャンスを逃さないよう気をつけたい。
ベストシーズンは3~11月。
ジンベエザメ以外にも、
ネムリブカ(ホワイトチップリーフシャーク)
ツマグロ(ブラックチップリーフシャーク)
オグロメジロザメ(グレーリーフシャーク)などが見られる。
大人の洗練されたリゾートステイを堪能できるサムイ島のほか、よりポイントに近いタオ島滞在も可能。
サムイ島のツアー情報はコチラ
フィリピン・マラパスクアのニタリ
フィリピンのマラパスクアにあるモナドショールは「幻のサメ」と呼ばれる野生のニタリが間近で見られるポイント。
日の出とともにクリーニングにやってくるわずかな時間を狙う早朝ダイブ。水深25~30mの棚に着底しながら観察するスタイル。水深が深く、流れが強いときもあり、中・上級者向けのポイントと言える。
じっくり観察したいならナイトロックスの使用がおすすめ。また、現地のダイビング団体によっていくつかの潜水ルールが定められているので、ブリーフィングでしっかり確認しておこう。
マラパスクアのツアー情報はコチラ
フィリピン・オスロブのジンベエザメ
フィリピン セブ島南部にあるオスロブはダイビングのみならず、スノーケリングでもジンベエザメを見ることができると話題のスポット。
口を大きく開けて、水面近くでオキアミを捕食する姿や水中を優雅に泳ぐ姿は迫力満点。スノーケリングは近くで捕食風景を観察できて、すぐ隣にいるジンベエザメとツーショットを撮ることもできる。
いっぽうダイビングはジンベエザメの姿をワイドに捉えて、さまざまな角度から観察したり撮影することができる。せっかくならダイビングとスノーケリングの両方でウォッチングを楽しむのがおすすめだ。
オスロブのツアー情報はコチラ
メキシコ・グアダルーぺのホホジロザメ
グアダルーペ島はアメリカとメキシコの国境にある港町エンセナダから西に240kmの太平洋上に浮かぶ絶海の孤島。映画のモデルになったことでも有名なホホジロザメ(グレートホワイトシャーク)が見られるスポットとして知られている。
グアダルーペ海域へのアプローチはクルーズ船のみ。船尾に備え付けられたケージ(檻)に入って、中から観察する。重器材は装着せず、船のコンプレッサーと繋がるレギュレーターで呼吸するフーカー潜水。
シーズンは7~11月で、水温は18~22℃と低く、泳ぎまわることもないのでしっかりと防寒対策をして挑もう。ロクハンか5㎜のフルスーツ+フードベストの着用がおすすめ。
また、ケージ越しの安全なダイビングとはいえ、隙間から手や足を出すのは禁止。ホホジロザメのおやつになってしまうことがないよう、十分気をつけてほしい。
グアダルーペのツアー情報はコチラ
フィジー・パシフィックハーバーのイタチザメ
パシフィックハーバーは南国フィジーのビチレブ島南岸にある、世界有数のリゾートエリア。沖合にあるサメの保護区では間近でイタチザメ(タイガ―シャーク)が観察できる。
潜降して数分で四方をサメに囲まれスリル満点。スキンシップ好きなサメをワイドに撮影するのは難しいので、ここでしか楽しめないツーショット撮影がおすすめ。
安全に潜るために、いくつかのルールが設けられているので、現地ガイドの指示に従い、ルールを守って楽しんでほしい。
フィジーのツアー情報はコチラ
パプアニューギニア・マダンのエポレットシャーク
パプアニューギニアの首都ポートモレスビーから国内線で1時間ほどのところにあるマダン。「歩くサメ」で知られているエポレットシャークが見られる。
夜行性のため、ナイトダイビングがもっとも観察しやすい。水深10m以浅の岩場やサンゴの下にいることが多い。警戒心が強く人の気配を感じるとすぐに逃げてしまうので、見つけても焦らずにゆっくりとアプローチしたい。
ヒレを器用に使ってよちよち歩く愛らしい姿を撮影するなら、断然動画がおすすめ。シーズンは雨季にあたる10~4月ごろ。
パプアニューギニアのツアー情報はコチラ
メキシコ・ラパスのハンマーヘッドシャーク
ラパスはアシカと触れ合えるだけでなく、ハンマーヘッドシャーク(アカシュモクザメ)の群れが狙えることでも有名。ハンマーヘッドシャークの巣窟と呼ばれるポイント エルバホはボートでアクセスする。
中層をドリフトしながら狙うスタイル。水温の低いところを好むため、観察できるのは水深15~30mくらいの深場となる。また、流れが速いことが多いので、中・上級者向け。水温が下がる5~6月と10月末~12月がシーズン。
ラパスのツアー情報はコチラ
ミクロネシア・ヤップ島のサメ三昧ダイブ
グアムから飛行機で1時間半の距離にあるヤップ島は、ミクロネシア随一のシャークダイブが楽しめる「サメの島」。
島周辺に点在するほとんどのポイントでサメが観察できるが、1番人気はリーフシャークの群れが住み着いているバーティゴリーフ(Vertigo Reef)。360度サメに囲まれる体験ができる大物ポイントだが、流れが弱いことが多いので、初心者でも安心して潜ることができる。
ほぼ確実に出会えるのは、
オグロメジロザメ(グレーリーフシャーク)
ツマグロ(ブラックチップリーフシャーク)
ネムリブカ(ホワイトチップリーフシャーク)
そのほか、
クロトガリザメ(シルキーシャーク)
オオテンジクザメ(ナースシャーク)
イタチザメ(タイガーシャーク)なども見られることがある。
ヤップのツアー情報はコチラ
日本の代表的なサメスポット
与那国島・神子元島のハンマーヘッドシャーク
ハンマーヘッドシャークの大群に出会える海として人気なのが、沖縄の与那国島と伊豆・神子元島。与那国島は冬、神子元島は夏がシーズンと言われ、数百匹にもおよぶ大群を作るのが特徴だ。潮の流れが速いので、ある程度のダイビングスキルが必要だが、頭上を覆い尽くすほどのハンマーシルエットは必見!
小笠原諸島のシロワニ
小笠原諸島で見られるシロワニ(サンドタイガーシャーク。白いワニではない!)は、ズラリと並んだ鋭い歯が強烈だが、性格は意外と温厚で昼間は岩陰に潜んでいることが多い。毎年1~3月ごろになると浅瀬に上がって来て、ダイビング中に洞窟やアーチの中でひしめき合う姿が観察できる。
房総半島・伊戸のドチザメ
房総半島の最南端・館山市の伊戸では、数え切れないほどのサメの大群と泳ぐ「シャーク・ダイビング」ができる。伊戸で見られるのは、ドチザメという種類。性格はおとなしく、人が危害を加えない限り襲われる心配はない。ポイントに根づいたサメは300匹以上。コンスタントに、ぶつかるほどの近距離でサメの群れを観察できるポイントは世界でもここだけだ!
もっと知りたい!サメのこと
どんな生き物?
多くの魚類が含まれる硬骨魚類とは異なり、サメは少数派の軟骨魚類に含まれる。ほとんどが肉食性で、海の食物連鎖の頂点に君臨している。また、その体は遊泳に適したしなやかな体形として完成されていて、まさに強さと美しさを兼ね備えた存在だ。同じ軟骨魚類のエイとの違いは、エラ穴が体の側面に開いていることや、背ビレと尾ビレを必ず持っていること。写真や図鑑などで見比べてみよう。
見られる種類と場所は?
日本近海で言えば、温帯域ではネコザメやナヌカザメ、ドチザメ、カスザメ、サンゴ礁域ではネムリブカも見られる。また、沖縄・与那国島や伊豆・神子元島などのシュモクザメ(ハンマーヘッドシャーク)の群れ、伊豆諸島のニタリ(尾ビレ上端が長いオナガザメの仲間)、小笠原諸島のシロワニなど、場所や季節を限定したサメのダイビングポイントもよく知られている。
憧れのジンベエザメにも会える?
ダイバーに人気の高いサメといえば、何といってもジンベエザメだろう。日本では沖縄近海や黒潮流域に回遊してくるものの、ダイビングで出会うチャンスは稀だ。ただし、お手軽なところでは、沖縄・読谷村で生け簀の中に飼われているジンベエザメといっしょに潜るツアーもある。
襲われたりしない?
ダイビング中に見られるサメは、比較的、性格がおとなしく、積極的に人を襲ってくるようなことはない。ネコザメの赤ちゃんなどは、手のひらに乗せられるほどのあどけなさだ。ただ、シュモクザメやシロワニなどは人を襲った記録があるし、カスザメは手を出して咬まれる事故例もあるので注意したい。とにかく必要以上に恐れることなく、ガイドさんの指示を守ろう。
季節やポイント限定で狙う大型のサメもいれば、温帯域で比較的観察しやすい小型のサメもいる日本の海。ドリルや袋状の卵を観察したり、かわいい赤ちゃんザメと戯れたりと、サメウォッチングは奥が深い。ぜひ、お気に入りのサメに会いに行こう!