ダンゴウオが見たい! おすすめダイビングエリアと解説

その名の通りおだんごのようなまぁるい体と、クリクリの瞳、ちっちゃくて愛らしい姿が、毎年ダイバーのハートを鷲掴みにしているダンゴウオ。今やすっかりダイビング界におけるアイドルの地位を確立し、その人気は、日本全国で出現率の上がる冬から春にかけて、ダイバーのSNSをダンゴウオの写真でいっぱいにさせてしまうほど。 赤や緑やピンクなどカラーバリエーションが豊富で、成長段階に合わせてさまざまな表情を見せてくれる。

ダンゴウオを見に行こう!

ダンゴウオってどんな生き物?

カサゴ目ダンゴウオ科の魚。体形は丸くコロッとしていて、全長は最大で4㎝とされるが、一般には1〜2㎝ほど。幼魚に至っては数ミリしかない。腹ビレが変化して吸盤になっているのが特徴で、ピタッと海藻などに張り付いている。色彩は深紅色が多く、ほかにピンク色、黄色、紫色、緑色なども見られ、環境や食べ物で変わると考えられている。

ダンゴウオを見つけるコツ

まず、ダンゴウオを探すには、日が当たらない北向きの、崖上の岩場にあるくぼみなどを探してみよう。とくに幼魚は、 キノコのサルノコシカケみたいな形をした 3〜5㎝ほどのエツキイワノカワという海藻についていることが多い。エツキイワノカワは石灰沈着の影響で、乱雑に扱うとすぐ折れてしまう。ダンゴウオ探しが加熱して、一部では環境が荒れてきているという指摘もあるので、十分に注意しよう。また暗い場所だが、ダンゴウオは水中ライトの明かりを嫌うことがあるので、光の当て方にも気配りが必要だ。このポイントを押さえて、いざ宝探しの旅へ!

お気に入りを見つけよう!

ちっちゃなダンゴウオを自分で見つけた時の喜びや感動は、その人にしか味わえない。
また同じダンゴウオでも色やヒゲの数が違うといった個体差があり、かわいさもそれぞれ違う。複数見つけることができると、比較して楽しむこともできるし、自分だけのお気に入りダンゴウオが見つかるも?!

じっくり観察しよう!

探して見つける楽しみを味わったら、今度は観察しよう。ダンゴは変な刺激を与えなければ比較的一ヶ所にじっとしているので、じっくりと時間をかけて見ることができる。繁殖様式を観察できるかもしれないし、まだまだ不思議いっぱいのダンゴウオの生態を解き明かす発見をする可能性だってあるかも!

コンデジを使って撮影しよう!

ダンゴちゃんを見つけたら、マイカメラでかわいく撮っちゃおう♪ ダンゴウオは本当にちっちゃいので、クローズアップレンズを取り付けるのがオススメ。少し角度が変わるだけで色々な表情を見せてくれるダンゴウオには、小さくて取り回しが利くコンデジはがピッタリ。一枚撮って満足するのではなく、多様なアングルから狙って自分だけのとっておきダンゴちゃんを撮影しよう。また、内蔵ストロボではどうしても上からの光になり、ダンゴウオの下面に陰ができてしまう。そんな時にはレンズの下に白い下敷きを小さく切って取り付けておくと、レフ版代わりになって陰を消してくれる。また、LEDのペンライトを使って光を当て、陰を消す方法もある。

もっと知りたい!ダンゴウオのこと

赤ちゃんダンゴ限定! 天使の輪

ダンゴウオの幼魚の大きさは、わずか3~5㎜ほど。その時期にしか見られないのが、「天使の輪」と呼ばれる頭部の模様だ。赤ちゃんダンゴ限定のこの白い輪は、カメラ派ダイバーにも大人気。成長とともに消失してしまうので、さながら人間の赤ちゃんの蒙古斑のよう!?  赤っぽい色をした海藻(紅藻類)に移ると、色彩変化して同じ深紅色の体色へと変化してしまうので、天使の輪を持つダンゴウオを見つけた時の感動はひとしお。

ダンゴウオの繁殖は?

ダンゴウオはオスがフジツボの殻や穿孔貝の開けた穴に産卵巣を作り、そこにメスが訪れて産卵し卵はふ化するまでオスが守る。モテダンゴウオ君の産卵巣には何匹ものメスが訪れるが、逆にかわいそうな非モテダンゴ君は待つばかり・・・。なんてこともあるとか、ないとか。ダンゴウオ世界のモテる秘訣は何だろうか?イケメン?性格?いや、やっぱり産卵巣の出来の良さ?
現在までに分かっている繁殖生態については「不思議ダンゴウオ」の著者としても知られる佐藤長明さんと、南三陸町自然環境活用センターの阿部拓三さんが魚類学会で発表した論文が役に立つ。卵塊は産み出された直後はオレンジ色をしていて、粘性の強い物質に包まれ、産卵巣の内壁に付着する。1つの卵塊の卵数は100個前後。メスは繁殖期間中に数回産卵を繰り返すと考えられる。
メスの産卵後、オスは産卵巣の入口内側に吸盤で吸着し、入口を塞ぐようにして卵がふ化するまで守る。ふ化するまでの日数は水温6〜7℃で50日間。ダンゴウオの寿命は1〜2年で、繁殖後に死んでしまうと考えられている。

ダンゴウオに会いたい♡おだんごMAP

各地のダイビングショップの皆様に、おだんご出現事情を聞いたところ、日本海側が東北から山口まで、太平洋側は宮城と、三浦から東伊豆にかけて、さらに三重や熊本の天草で見られていることがわかりました。全国有数のおだんごポイントと、ピックアップショップより現地便りをお届けします♪

現地ショップのおだんご情報

①見られる時期 ②どんなダンゴちゃん?&エピソード ③その他、新たな発見や気付いたこと

5. 千葉県 勝浦行川/ マイダイブ

①1月~7月頃
②赤色が多いですが、今年はピンク色のもみれてます。1~2月に、まず親の大きなダンゴウオが出てきます。そして3月頃に、子供が出てきて、天使の輪のチビちゃんが見れる事も♪その子が育っていき、例年水温が20℃を超える7月まで観察できます。
ビーチよりボートの方が比較的長く見れていて、去年は8月の御盆前まで見られました。
③浅瀬で産卵している、オスは隠れててなかなか姿が見れない、などの記事を読んだ事がありますが、平均水深18mボートポイントで、天使の輪の赤ちゃんがいたり、何匹も固まっていたりするので、深場でも産卵しているのかな?と思います。また、あまり見られないという背びれの大きなオスが、何ヶ月も葉っぱの上に居た事もあります。

9. 神奈川県 石橋/ 石橋ダイビングセンター

①3月〜7月頃(2014年は7月末まで確認)
②天使の輪〜巨大サイズ:ほとんどが赤です。
出始めのころは小さな天使の輪がついた個体ですが、夏までいるので終盤はかなり大きな個体に成長します。石橋の出始めは親ダンゴではなく産まれたての個体です。親ダンゴがどこかで抱卵しているはずなのですが
潜水エリアの8割が大きなゴロタ。どこに隠れているのか毎年大捜索です。。。
③西湘エリアでは最初の発見時期は遅めですが、7月末まで見られるのは比較的水深の深い事が関係しているのか?!

12. 静岡県 川奈/ 川奈日和

①12月親→2月~3月天使の輪つき幼魚→4~5月くらいまで成長過程が見られます。
②ピンク、緑、赤など。
以前に、赤い岩についた、緑色のダンゴウオが次第に変色し、赤色に変わったのにびっくりしました。
・ピンク色のはなぜか、ぶたっ鼻で愛嬌があります。
・今年は、天使の輪つきダンゴウオが20個体以上と大フィーバーです。

14.石川県  能登島/ 能登島ダイビングリゾート

①1月~7月頃
②能登島にはダンゴウオとホテイウオがいます。ホンダワラの葉の上に乗っていることが多く、ホテイウオの幼魚と並んで居る様子を観察することができます。
一人で4~5匹を独り占めして観察することができるくらい、たくさんいることもあるので、ゆっくりとそのかわいらしさを楽しむことができます。
③エントリーが非常に快適で、水深2~3mの松島ビーチで観察することができますので、冷水域のダイビングに慣れない方や、
カメラ派の方が撮影機材を抱えてのダイビングも容易にできます。
当店しか利用しないスポットなので、じっくりと楽しむことができます。また、水深18m前後のボートポイントでも観察されています。

15.富山県 滑川/ ダイビングショップ 海遊

①12月半ば〜6月半ば頃
②1月末から2月半ばほどに穴に入り抱卵行動をします。3週間ほどでハッチアウトして輪っかの付いたチビ達が見れます。5月半ばほどからお腹の大きい親ダンゴが少ないですがあらわれます。ダンゴが出始めのころは体表がざらざらした感じのやつが多く、色は赤・茶・紫・緑・ピンク・白・黄・1色で赤と白などのマーブルカラーが見れます。
体色と唇の色が違うタイプもいて、勝手にチアノーゼ系と呼んでます。。。
シーズンの半ばから終盤にかけて、体表がつるつるした赤や緑のやつもでてきます。終盤にお腹が大きいダンゴは、このつるつるのタイプがほとんどです。
昨シーズンに北陸発の抱卵穴を見つけて念願叶い大喜びしました。ハッチアウトするまで毎日観察しオスの親ダンゴの力強さと、チビ達の逞しさを知ることができました。
③富山では昼間ももちろん見ることはできますが、外敵が少ないナイトダイブの方が
多く見れます。

16.三重県 志摩半島・甲賀/ ダイブステーション35

①1月~5月末
②9割がえんじ色(赤系)、1割くらいは緑系。1月2月は「天使の輪」も多い。
これまでは時々見かける程度で、生息場所が絞り切れなかった。2013年にあるショップさんが潜りに来たとき、偶然そこのイントラさんがダンゴウオを発見した。
その後、その周辺をくまなく探索すると、その周辺の一定の水深に多数潜んでいることがわかってきた。昨年は行けば必ず見れるほど、遭遇率は100%でした。今年も1月から出始め、コンスタントに確認されている。
③通常はエツキイワノカワにちょこんと乗っている。
まれに他の紅藻類上やカジメの葉の部分に見られることもある。
ダンゴウオの体表に白い斑点があり、同じ白い付着物がエツキイワノカワの上にも見られる。
あるとき、ダンゴウオはその白い付着物を一瞬に「パクッ」と口に入れるところが見られた。

17.三重県 志摩半島・南勢/ アリストダイバーズ

①12月中旬から5月下旬
②12月は産卵に浅場に上がってくる親ダンゴウオ、カラーはグリーン、ワインカラー、ピンク。1月に幼魚が沢山生まれます。産卵は繰り返し3月ぐらいまで。2月~4月頃、やや成長して天使の輪が消え、グリーン、ワインカラーやブラウン、パープルやピンクの柄が入った個体も見つかります。
今シーズンは産卵に上がって来る親ダンゴウオを12月中にコンスタントに見つけられ何故かメスの親はピンクが多いです。1月に生まれたすぐは1つの葉っぱに幼魚が10匹いたことも。
③毎年のデータが出来てきました。シーズン初めの孵化はほぼ成人の日です。(1月12日~14日頃)水温に関係なく、幼魚が同じ日に生まれていますのでもしかしたらダンゴウオにも体内時計があるのかも。

21.島根県 大田/ シーワーク

①3月~6月(2015は3月3日に幼魚確認)
②天使の幼魚から、4月は緑と赤の輪が消えたダンゴウオ、5月~6月末まで。成長した写真にも撮りやすい赤いダンゴウオ。
幼魚から成長過程が見られます。多い時には一つの海藻に5匹6匹も幼魚が乗っています。
③幼魚は砂地と岩場の境目が多い

24.熊本県 天草諸島/ 熊本ダイビングサービスよかよか

①例年12月下旬~5月いっぱいまで。2~3月の幼魚のみ昼間も見られ、その他の時期はナイトダイビングでのみ。
②ノーマルのダンゴウオですが、天使の輪っかが濃く、しっかりとしたバージョンです。ひょっとすると別種かも!?
2012年の冬に最初の1個体を見つけ、それ以後毎年安定してたくさんのダンゴウオを観察できています。
③天草のダンゴウオの幼魚は緑色の海藻に付きます。とてもフォトジェニックなのでぜひ撮りに来て下さいね。

ダンゴウオQuestion!

Q.オスとメスの違いはあるの?
A.第一背ビレが長くて大きいのがオス

Q.何を食べるの?
A.こんなカワイイ顔して肉食性。ワレカラやヨコエビ、アミ類といった小型甲殻類や、小さな軟体動物などを補食している。

Q.どんな風に暮らしているの?
A.ダンゴウオは夜行性で、昼間は岩陰や海藻の陰で休み、夜になると補食のため活動を始める。浅い場所から水深20mくらいまで見られ、シーズン中の夜間なら磯の潮間帯でも観察されている。基本的に床生性で、泳ぎは上手とは言えない。滑るように海藻の上を移動する姿や、一生懸命泳ぐ姿もかわいいポイントの一つ。

Q,ダンゴウオにはどんな仲間がいるの?
A.ダンゴウオの仲間は、北半球の寒冷な地域に住む。日本では6〜7種類ほどが確認されていて、おもに日本海側や東北地方以北に分布している。中でもホテイウオは”ゴッコ”とよばれ東北地方では鍋物のネタとして、重宝されている。ホテイウオを除くと他は小型種で、種類によっては体にこぶ状突起があるのが特徴で、イボダンゴやコンペイトウという名前の種類もいる。

現地情報:ホテイウオの幼魚はダンゴウオにそっくり!
北海道 クラブキッズ

ホテイウオの幼魚はダンゴウオにそっくり!北海道の積丹・美国では、3〜4月初旬にかけて観察することができる。個体によって模様はさまざまで、週を追うごとに成長を見ることができるそう。昆布に吸盤でついている、ホテイウオ幼魚を昆布の裏側から覗くと、小さな吸盤で吸着している様子がわかる。マクロで揺れる被写体を撮るのは、難しくも面白く、ついつい潜水時間も長くなってしまうという点は、ダンゴウオに通ずるアイドル性を秘めているのかも!?

ダンゴウオを極める!「ダンゴウオ」スペシャルティ

ダンゴウオの生態や、環境に気をつけながら観察するためのテクニック、ダンゴウオウォッチングの楽しさに関するさまざまな知識を習得できるダンゴウオのスペシャルティコース。実際のダイビングで実践しながら身に着けるので、楽しみながら習得できるコースだ。終了後には、ダンゴウオの写真が印刷されたカードが発行されるのも嬉しいところ。オープンウォーター以上のダイバーなら誰でも受講可能。コースの開催はショップによってなので、直接問合せを。

ダンゴウオスペシャルティを開催中のダイビングショップ
潜水本舗 海族

神奈川県の三戸浜、岩、早川、石橋などダンゴウオがいるダイビングスポットへのツアーを定期的に開催している、埼玉県のダイビングショップ。
ダンゴウオスペシャルティコースも随時開催しており、価格は2ダイブ、マニュアル代など含めて32,400円(キャンペーン価格)。

かわいい!ダンゴウオグッズ

海中散歩シリーズからはかわいいダンゴウオのマスコットが発売中☆とってもキュートで見ているだけで癒されます♪サンゴステージと組み合わせるとますますかわいくなります☆

1年の中でもいちばん水温の下がる時期に現れるダンゴウオ。あまりのかわいさに、ドライスーツデビューを果たすダイバーも少なくない。観察できる海域は広いので、近場の海をチェックして、ぜひ冬のアイドルに会いにいってみてはいかが?

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DIVER ONLINE 編集部

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