真っ白な砂地にぽつんとたたずむ枝サンゴ。淡く優しい海の色に溶けるようなデバスズメダイの群れ。ケラマの代表的な光景を目の前に、圧倒される。息をのむほど美しいとはこのことか……
水中写真家・鍵井靖章も唸る絶景の癒しポイント「ナベヤギリ」
水深:3~10m/初級者~OK!
体験ダイビングでも潜れるこのポイントは、水中は明るく、透明度バツグン!
「繁殖期で、にぎわっていますね。デバスズメダイの体色がブルーからグリーンに、胸ビレが黒くなった個体は婚姻色なんですよ」と〈マリンハウスシーサー阿嘉島店〉のガイド・八下田麻衣子さんが話してくれました。
近くにある産卵床へ誘うための、オスの猛アピールでしょうか。巨大なテーブルサンゴを舞台に、乱れ舞うようにメスを追いかけています。どこかでペアが生まれているかもしれないけれど、それも確認できないほどにぎやかで、華やかな光景。いつまでも見ていたい、癒しのひと時です。
群れの向こう側にいるダイバーの顔が見えなくなるほど、自由気ままに泳ぐ光景に、水中写真家・鍵井靖章さんも「なにこれ! こんなん初めて見た!」と大興奮!!船に上がるやいなや「いいの撮れたで〜」と満面の笑みがこぼれていました。
阿嘉島店人気No.1のダイビングポイント「ニシバマ(北浜)」
水深:5~13m/初級者~OK!
阿嘉島を代表するビーチ・北浜(北浜と書いてニシバマと読む)。ここでもダイビングができます。取材に行った初夏は、水深約10mにある円形の根の周りを、何百匹ものキンメモドキやスカシテンジクダイが覆っていました。八下田さんいわく、春ごろから幼魚が増え始め、夏にはにぎわいを見せるそう。まるで竜宮城のよう景色は、デバスズメダイの〝癒し〞とはまたひと味違い、なんだかカッコいいですね。マクロで撮るもよし、ワイドに撮るもよし。フォト派ダイバーにも人気のダイビングポイントです。
光のシャワーを浴びてリフレッシュ「ウナン崎先端」
水深:4~15m/初級者~OK!
「ニシバマ」から島を挟んで反対側にあるダイビングポイントが「ウナン崎先端」。入り組んだ地形と浅瀬のサンゴが魅力的なポイントです。U字に進むトンネルには、途中いくつもの光のシャワーポイントがあり、進む度にワクワク度が増していきます。1つのトンネルで贅沢に1ダイブもOK!地形探索を存分に楽しんだ後は、浅瀬のテーブルサンゴの群生で癒されてください。
迫力あるシーンも見逃せない!夏の名物「ウフタマ南」
水深:5~18m/中級者~
メインの「キンメの根」。砂地には大きなイソバナがいくつかあり、そこにキンメモドキやスカシテンジクダイが群れています。「幼魚が増え始める春~夏にかけての風物詩です。夏が来たな~と実感します」と八下田さん。奥の砂地にはチンアナゴもいるので、マクロで撮影するのも◎。時間によっては流れが強い時があるので、ガイドの指示に従って安全に楽しみましょう。
>>>阿嘉島でダイビングするなら〈マリンハウスシーサー阿嘉島店〉へ
阿嘉島への行き方
阿嘉島は、那覇から日帰りでも観光できます。泊ふ頭旅客ターミナル「とまりん」から高速船またはフェリーで約50~90分。詳しい運航スケジュールは、「座間味村公式webサイト」でチェックしてください。
関連記事>>>初めてでも楽しめる沖縄の離島 慶良間諸島・阿嘉島の過ごし方
関連記事>>>アフターダイビング&最終日に行きたい!阿嘉島の絶景スポット
マリンハウスシーサー阿嘉島店
創業37年、沖縄県内に姉妹店をあわせて5店舗、2017年にはフィリピン・セブ店をオープンした県内最大の老舗ダイビングサービス〈マリンハウスシーサー〉。第1号店である阿嘉島店は、こだわりが詰まった3隻のボートを所有。明るく親切なガイドがナビゲートしてくれます。美しい海とスタッフのおもてなしに魅了され、リピーターは多数。初めて阿嘉島店を利用するダイバーには、ダイビングと宿泊、食事がセットになった「阿嘉島お試しプラン」がオススメです!
雑誌「DIVER」9月号掲載 阿嘉島 離島で感じる極上の癒し
写真=鍵井靖章 文=須賀円香 モデル=比嘉梨乃 取材協力=マリンハウスシーサー阿嘉島店 衣装協力=RVCA