2017年に新種であることが判明した水俣に生息するタツノオトシゴの仲間「ヒメタツ」。不思議な生態を持つヒメタツの繁殖の様子や、この海に暮らす生きものたちなどカラー作品約45点で構成する写真展。
「九州・熊本の最南端に位置する水俣市は、内湾の不知火海に面しています。かつて水銀により汚染されたこの海は、今ではヒメタツの繁殖地となり、密かに世界中から注目を集めています。
オスはメスから受け取った卵を、孵化するまでの約1ヶ月間、お腹の中で育てます。孵化した稚魚を放出するさまは、まるでお父さんが出産をしているかのようです。20年以上前から潜っているこの水俣の海で、お腹がパンパンに膨れているヒメタツを見かけるたびに、“出産シーンを撮りたい”強くそう願うようになり、夜中から明け方まで潜る日が続きました。出産は真夜中。そして卵の受け渡しのタイミングもまちまちで、従来の潜り方ではこれらのシーンに立ち会うことは困難だったからです。何年も試行錯誤の連続でしたが、ついに念願叶って赤ちゃんたちが大海に飛び出す場面に遭遇することができました。水俣にとって希望の光のようなヒメタツの貴重な姿を、多くの皆さんに見ていただきたく思っております。」尾﨑たまき
姫竜が織りなす愛の物語
会期:5月22日(水)~ 6月3日(月)
時間:10:30~18:30(最終日16:00終了)
定休日:火曜日
入場:無料
会場:リコーイメージングスクエア新宿ギャラリーI(東京都新宿区西新宿1-25-1 新宿センタービルMB(中地下1階))
2019年4月4日