「繋ぐ」新造船2隻を就航
2019年11月に創立130周年を迎える東海汽船は、「繋ぐ」をコンセプトにした2隻を造船中。
デザインやネーミングに携わった美術家・野老朝雄(ところあさお)さん(右)は、建築や美術、デザイン界で幅広く活躍されていますが、船のデザインをするのは初めてとのこと。話が来たときは想像もつかず、船について熱心に研究し、何度も島へ足を運んで島民との交流も図られたそうです。
6000t級の新造大型客船の名は、「さるびあ丸」に!
じつは三代目となる「さるびあ丸」。現在活躍中の二代目「さるびあ丸」は、本土と大島~神津島、三宅島~八丈島を結ぶほか、夏の風物詩・東京湾納涼船でも馴染みのある船です。
1973年就航の、東京湾の女王とも呼ばれた初代「さるびあ丸」から1992年に受け継ぎ、およそ半世紀にわたって東海汽船を牽引する主力の船として愛されてきました。
船体は、島の海に映える藍色(TOKYO アイランドブルー)をまとったスタイリッシュなデザイン。乗船するかたや見送るかた、それぞれのシチュエーションを考えて側面・前面・後面、また上面をデザイニングされたそうです。船旅への高揚感・わくわく感は、野老さん独自の市松文様で元気な波しぶきに描かれています。
25年ぶりの造船「セブンアイランド 結(ゆい)」
早い!揺れない!が特徴の高速ジェット船も、新たに登場します。ジェットエンジンで海水を吹き出し、浮き上がる力を得て飛ぶ海のジェット機が日本で造船されるのは1995年以来となり、25年ぶりです。
こちらは船体全体が“TOKYO アイランドブルー”のシックなスタイル。船体に書かれたロゴは、船にとって欠かせないロープの「結び目」をイメージした野老さん独自のデザインとなっています(創立130周年のロゴにも用いられています)。島と本土、人と人、島と島を結ぶという意味も込められています。
2020年6月・7月に就航
三代目「さるびあ丸」は2020年6月から、「セブンアイランド 結」は同年7月より就航予定となっています。島と本土を結ぶ両船の活躍が楽しみですね!
羽田空港よりモノレール1本でアクセス可能な浜松町にある竹芝旅客ターミナルは、伊豆大島や三宅島、八丈島など伊豆諸島へのアクセス拠点として多くの方が利用しています。近年は東京オリンピックに向けて地区開発が進められており、今後ますます注目のエリアとなっています。
東海汽船では毎年人気の東京湾納涼船が開催されるほか、創立130周年のアニバーサリーイヤーとしてさまざまなプロジェクトが企画されています。
詳しくはこちら