コラムニスト:堀口和重
vol.12 海のエイリアン登場!その生態は・・・。
いよいよ、浮遊系生物ではお馴染みになった生き物が登場です!
その姿はまるでエイリアン。端脚類の仲間で少し変わった面白い生態を持っている外洋性の生き物、タルマワシの仲間をご紹介していきます。
最初にご紹介したいのはこの生き物の家。周りにあるのは浮遊する生き物のホヤやサルパをくり抜いて作った自分の家(ハウス)なのです。数種類のタルマワシの入っている変わったハウスをご紹介していきます。
たいていはサルパをくり抜いています。
とんがりコーンのようなヒカリボヤをハウスにしているのですが、疑問がわきます。彼らは前が見えるのでしょうか?
もう一つの特徴、その家の中で子育てをするのです。その個体はサルパの中にびっしりの子供を抱えています。
拡大すると・・・すごいことになっていますよ。
周りの子供の数が大変なことに。。。
こちらは光の当たり具合などでしょうか、ハウスが赤く光っています。以前は緑色に光るのも確認できています。
タルマワシの仲間は、生態や種類、どのようなハウスがあるのかなど、まだまだたくさん知られていないこともあるので、今後の研究でそういうことが解明されていくと楽しみですね。タルマワシについては、近々第2弾として、またお話ししますね。
コラムニスト
堀口 和重(ほりぐち・かずしげ)さん
西伊豆大瀬崎の<大瀬館マリンサービス>でガイドとして勤務。好きな生物は、クラゲ類・幼生類・ホタルイカモドキの仲間などの浮遊系。水中写真家・阿部秀樹氏のライトトラップに影響を受け、3年前よりナイトダイビングが可能な日は撮影&ガイドを行っている。1986年生まれ。