実は泳げる、カエルアンコウ 伊豆の生物 Vol.9

カエルアンコウ
アンコウ目カエルアンコウ科
全長12㎝
分布/東部太平洋を除く世界の温帯・熱帯海域

ダイバーならほとんど知っている話。
カエルアンコウはひと昔前までイザリウオと呼ばれていたが、
「使えない日本語」が含まれていたため標準和名が変更された。
胸びれを使い海底を這うように移動するカエルアンコウ。

ひと昔……いや、ふた昔前にミーハーダイバーだった私の夢は
、カエルアンコウと握手すること。
そのチャンスは意外に早く訪れた。
砂泥底にポツンといるところを見つけたのだ。
さっそく一緒に潜っていた仲間と、カエルアンコウを取り囲んだ。
私はダイビンググローブを脱いで、
親指と人さし指でカエルアンコウの胸びれを軽くつまんだ。
つまり握手したわけだ(よい子のみんなはマネしないでね)。
「やったー」と思うまもなく、カエルアンコウは垂直に飛び上がった。
そして、ものすごい速さで深場へ逃げてしまった。
どんなふうに泳ぐのか観察もできないほどだった。
ダイビング仲間で顔を合わせた。

言いたいことは同じ。

「なんだ、泳げるじゃん」

撮影/小林安雅
文/こばやしまさこ

伊豆仰天マリンライフ本編は月刊ダイバー本誌にて好評連載中!
伊豆半島の海にどっぷりつかって25年の小林安雅さんが、ファインダーを通して見つめてきた生き物たちのさまざまな生態を紹介しています。

 

AUTHOR

Takeuchi

DIVER ONLINE 編集部

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