「穴」に潜りたい! おすすめダイビングエリアと解説

岩の裂け目や壁にぽっかりと開いた口・・・「その先はどうなっているのか?」「見たことのない生き物が潜んでいるかも!?」見る人の想像をどこまでもかき立てる穴。海中にぽっかりと開いた穴に潜るのが穴ダイビングです。ちょっとした冒険心が味わえ、地形のダイナミックさ、光の美しさが楽しめる、陸上ではできない貴重な体験。日本には初級者から上級者まで楽しめるたくさんの「穴ポイント」があります。

穴ダイビングに行こう!

日本の代表的な「穴」スポット

雲見(伊豆半島)

限られたエリアにも関わらず、人が通り抜けられる穴だけでも20以上あり、バリエーションも豊富な雲見。メインの「牛着岩」は最大水深26mほど、全体的に水深は浅めで、流れもないことが多いので、初心者から冒険気分を味わうことができる。何度も穴に入ったり出たりの繰り返しに、ドキドキわくわくが止まらない。それぞれの穴に特徴があり、ソフトコーラルがシャンデリアのようにびっしりと垂れ下がっている「24mのアーチ」や、伊豆では珍しいアカネテンジクダイやサクラテンジクダイに会える大きな穴「大牛の岩」など見どころ満載。なにより東京から日帰りで楽しめるのが嬉しい。

恩納村(沖縄本島)

恩納村には2つの有名な穴ポイントがある。1つはダイビングだけではなくスノーケリングでも楽しめるとあって、観光客にも絶大な人気を誇る「青の洞窟」。洞窟半ばで水面に浮上すると、鍾乳石で構築された建築物のような自然の芸術空間が広がる。そして洞窟の出口では、海底の白い砂地が反射し、青い宝石のように輝く神秘の水面が待っている。上級者向けのポイントとして人気なのが「ドリームホール」。狭い縦穴から入り込み、突き当たりから横穴を外洋方面に向かうと大きな出口が。ハタンポの大群が流れ星のように出入りし、ダイバーの視界を埋め尽くす。この「ドリームホール」で願いごとをするといつの皮下かなえられるという言い伝えがあり、その名の通り、夢の詰まったダイビングポイントだ。

宮古島(沖縄離島)

日本を代表するスリリングかつ幻想的なポイントが密集している宮古島。琉球石灰石という岩が広く分布する宮古島の地勢。透水性の高い石灰石を長年にわたって海水が浸食したため、水中にも陸上にも不可思議な地形が多い。
幻想的なサーモクラインが楽しめる「通り池」、本物の建築物かと思うほどのフォトジェニックさからスペインの有名な建築家から名前をとった「アントニオガウディ」、水面から降り注ぐ光がスポットライトのように水中を照らす「魔王の宮殿」、最大水深が18m程度で初心者でもOK、アーチだけではなくクレバス、トンネルなど多様な穴が「Wアーチ」などなど、魅力的な穴ポイントが密集している。

もっと知りたい!穴ダイビングのこと

穴の種類

レジャーダイバーが潜ることができる「穴」は、水面から垂直・水平距離の合計が40m以内で出口が見えるものという定義が一般的。大部分の穴ポイントを占めるのは「カヴァーン」。その他にくぐるタイプの「アーチ」や水底などに開いた穴やくぼみを指す「ホール」、通り抜けのできる「トンネル」、半円形の丸天井「ドーム」などさまざまなタイプがある。深くて長い「迷路のようなケーブ」は、テクニカルダイビングのトレーニングを積んだダイバーだけが潜ることができる。

必要なスキル

穴の中で重要なのが浮力コントロール。水深や形状の変化が大きく、狭い場所も多い穴の中でジタバタしてしまうとうまく通り抜けができない。また、ポイントによっては着底すると泥が巻き上がってしまうため中層で一定水深を保たなくてはいけない場合もあるため、中性浮力とコンパクトなあおり足のスキルが必要。さらに暗い場所だと耳抜きのタイミングが遅れ、耳に負担がかかることもあるので、スムーズな耳抜き、狭い穴の中ではバディのフィンや手が当たってマスクが外れることも考えられるので、マスククリアが必要だ。

穴ダイビングを楽しむために

「穴」ポイントの楽しみは、わくわくドキドキのアドベンチャラス体験ができること。 ただ、狭い穴という環境の中では、行動が制約されたり、砂を巻き上げたりすると出口を見失ったりという危険も伴う。また、暗い穴の中に降り注ぐ美しい光のシャワーも見どころだが、光芒は透明度が高くないと美しく現れない。砂を巻き上げてしまっては台無しに・・・。だからこそ、最低限のスキルを身につけておくこと、各ポイントのルールやガイドの指示に必ず従うこと、それらが穴ダイビングを楽しむための重要なポイントだ。

水中ライトを片手に、穴に潜っていく時のドキドキわくわく感は体験しなければわかりません。穴に入ったら後ろを振り返ってみましょう。穴から外に広がる海の世界はまた格別です。陸上ではできないようなアドベンチャラスな体験、穴ダイビングで味わってみませんか?

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Suga

DIVER ONLINE 編集部

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