1.「 三の根」では何百ものイソマグロの大群に遭遇することもしばしば 2. 前方の孤島が黒潮洗う「オガン」。先にガイドが潮のチェックに入る 3. 流れが強いときは、この先の魚影を求め、岩につかまりながら進む 4.〈 うなりざき〉新人ガイドの優汰くんが操船する中、オーナーの吉坊さんとガイドの森脇さんが「オガン」を見つめる 5. ロウニンアジも手の届きそうなところまで寄ってくる
オガンといえば「三の根」といわれるほど、大物確率はかなり高い。イソマグロにカスミ
アジ、大接近のロウニンアジなど、息つく暇もないほどのスケールはただただ圧巻。潜る
たびにギョッと思わせるイソマグロの大群、今回は100匹をゆうに超えていた。
大物好きにはたまらない! ダイバー憧れの聖地「オガン」
1. 地形のみならず、イソマグロなどの回遊魚も期待できるポイント 2. 水路やオーバーハングの岩肌をイソバナが華やかに彩る 3. 不思議な形の岩も多く見られる
今年もオガンの季節がやって来た。
西表島の南西の沖に位置するオガンは天候に左右される海域にあるゆえ、年間70~ 80回前後しか船を出すことができない。5 ~ 9月が天候・海況ともに安定する時期だ。
ボートで移動すること約1 時間、黒潮洗う無人島だけに、とにかく海の色が桁違いなほど真っ青、それだけで興奮が止まらない。ベテランのガイドスタッフたちが潮を何度もチェックしながら、潜るポイントを丁寧に決めていく。
たとえば「東の根」は下げ潮のときに、「天馬崎」は上げ潮のときに、など長年潜っていないとできない潮読みで素早く潜るポイントを見極める姿は、尊敬するとともにカッコイイ。ガイドの読みどおり、潜る先には見事なほどイソマグロがたっぷり群れている。さらにはペットボトルを使いカスミアジの群れをまとめたり、オガンの海を堪能させてくれるなど、引き出しはまだまだありそうだ。
じっくりマクロも狙える「西のスポット」では、細やかに生き物を紹介してくれ、ガイドの目の良さにも驚かせられる。今回はオガン班の船に乗ったが、近場でのんびりダイビング班は、見事なサンゴ礁が広がる「シークレットガーデン」、アカネハナゴイやスミレナガハナダイがわんさか群れて華やかな「Gスポット」、他にもゲストのリクエストに応じながらさまざまなポイントへ出かけてくれる。その時の気分や体調、スキルレベルや見たいものによって、グループ分けしてくれるので、ふらっとダイビングに出かけられる気軽さもある。
さらに、シングルルームも完備するホテル「イルマーレウナリザキ」が隣接し、思い立ったらすぐにでも西表の自然に飛び込める環境が整っている。
4. カスリフサカサゴとセダカギンポが仲良くかくれんぼ(西のスポット) 5. オガン周辺ではカツオドリが船と並んではばたく姿も見られる 6.「 三の根」に入る前、丁寧にブリーフィングを行うガイドののぞみさん 7. 洞窟から差し込む光のシャワーは、思わず全身で受け止めたくなる
STAY
イルマーレウナリザキ
八重山郡竹富町字上原10-162
tel. 0980-85-6146
www.unarizaki.com/ilmare
島には珍しくシングルルームが22室もあり、ひとり旅やプライベート空間を大切にしたいゲストには有り難い。
さらにツインも18室完備。レストラン棟では、朝食は和・洋食をバイキング形式で頂け(無料)、夕食はおいしいメニューや飲み物が豊富にそろう。
その2階には広々としたゆんたくスペースもあり、仲間といっしょに飲み語らい、楽しいひとときを過ごせる。
〈ダイビングチームうなりざき〉が併設されているから、器材管理などにも便利。
ヴィラうなりざき
八重山郡竹富町字上原133
tel. 0980-85-6146
www.unarizaki.com/villa
〈ダイビングチームうなりざき〉が運営するワンランク上のホテル。
目前に海が広がり、五感で自然が感じられる空間は、まさに隠れ家風リゾートで、カップルやファミリーにもオススメ。
アフターダイブは、広い芝生のガーデンに施されたジャグジープールや、ハンモックでゆっくり過ごすのもいい。
柔らかく甘味のある西表パイン牛のBBQコースも絶品だ。
周囲にほとんど明かりがないため、夜は毎日のように満天の星空を満喫できる。
Information
八重山郡竹富町字上原10-172
tel. 0980-85-6146
www.unarizaki.com/iriomote
西表島の老舗ダイビングサービス。
上記2つのホテルを運営し、大型ダイビングボート3隻、小型ボート1隻を所有。今回紹介したオガンへは、海況が可能な限りリクエストに応えてくれるほか、ゲストの要望やダイビングスキルに合わせ細やかに配船し、バリエーション豊かにポイントを案内してくれる。