Vol.03 セッティングしてみよう むらいさちの「ゆるフォト講座」
今月のさち・わーるど 伊豆の雲見で出会ったフリソデエビの赤ちゃんです。マクロレンズじゃなかったので近くには寄れませんでしたが、そのぶん意識して周りの情景を入れて見ました。 皆さんアロハ! 洋菓子より和菓子が好きなむらいさちです(意味はとくに……)。寒い日が続いていますが潜ってますか? 僕は先日、千葉の館山市にある西川名というポイントに潜りに行って来ました。東京のすぐ近くなのですが、なんと透明度が30mもありびっくり!クエやヒゲダイ君たちは全然逃げず、地形もダイナミック! 目からウロコの楽しいダイビングでした。海はたのしーですね! さて、今回はミラーレス一眼カメラ講座の第2回目。 カメラのセッティングについてお話しします。 基本的なセッティングは皆さんわかると思いますので、ミラーレス一眼ならではのセッティングについて説明していこうと思います。 それだけでは、つまらないので、最後の項では先日行った西川名の海もご紹介しちゃいます。 今年もまだ始まったばかり、どんな海に出会いどんな生物たちに会えるかとても楽しみですね♪ では、ゆるフォトスタートです。あーミラミラ♪
01 セッティングスタート!
今回使った機材は、オリンパスのOM-D E-M5(以下OM-D)。純正のハウジングにストロボ、光ケーブルとなります(ちなみにストロボはもっと小さいタイプもありますのでご安心を)。機種によって扱い方も違うので、あくまでも一例として考えてくださいね。
Step01
この機種の場合は、ハウジング側にストロボの光を通す穴がないので、ストロボ撮影をしたい場合は必然的に外部ストロボが必要になります。一眼レフカメラを使っている僕からすれば、そのコンパクトさにビックリです。
Step02
OM-Dには内蔵のストロボがないため、付属のストロボを装着します。これを忘れると悲劇……(もちろん経験済み……)。まあ、それはそれで割り切った撮影ができますが、……(負け惜しみ……)
Step03
ズームレンズを使う場合は、レンズにズームギアを取り付けるのをお忘れなく。これを忘れると水中でズームが使えなくなるという悲劇が……(はい、経験済みです……)。まあ、それはそれで割り切った撮影ができますが……(汗)。
Step04
そしてハウジングの中にはめ込みます。この時、凹凸を合わせながら入れないと、カメラが浮いてしまい、気づかずハウジングを閉めてしまうと水没!なんて恐ろしいことも考えられますので、ここは慎重に。
見てわかるとおり、ハウジング内に余分なスペースがほとんどありません。それだけコンパクト化されたハウジングなんですね。企業努力の成果がうかがえます(パチパチ)。
Step05
丈夫のストロボシューに外部のストロボを差し込んで終了です。ストロボは内部のカメラのストロボが発行したのを感じて光ります。そのためその光を伝えるケーブルが必要になります。このカメラはワイヤレスでその情報を飛ばす機能があるので、コードがなくても光らすこともできるので便利です。
セッティングは、とにかく時間に余裕をもって落ち着いた場所で行いましょう。コンパクトカメラのようにすぐ買い換えられるお値段でもないですしね。
完成!
02 館山の海へGO!
今回はセッティングのお話ですが、そればかりでは面白くないので、先日行った西川名の海をお見せします。どれも今回セッティングしたシステムで撮影しています。
今回の目玉は、この時期に見られるのはとても珍しいキンメモドキの超大群!今の時期は沖縄でもほとんど見られなくなっていますから、なぜ千葉の海にここまで集結したのかなんとも謎です……。これは海の青さと、魚の透明感を出したいと思って写した1枚です。
30mほどある谷を全部キンメモドキが埋め尽くしています。そこを通ればキンメシャワーも味わえます。シルエットだけで幻想的にしたいと思い、ストロボをオフにして撮影。これだけで雰囲気変わりますよね?
今度は谷の景観と魚、アクセントに太陽を入れて撮影しています。魚の多さと、地形のダイナミックさを表現したいな~と思い写した1枚。透明度は30mほどあり、潜っていてとても気持ちのいいダイビングでした。冬の海も楽しいものです♪
今回のまとめ
今回はセッティング編として、コンパクトカメラとの違いについても軽く触れてみました。コンパクトカメラからミラーレス一眼に変えると、レンズやストロボなどを別途でつけられるようになるのはいいですが、そのぶんセッティングに気を使うことが多くなります。今までよりさらに慎重に行ってくださいね。
最初は買ったお店の人やインストラクターさんのアドバイスを聞きながら、セッティングすることをオススメします。次回からは実際に海に向かいますよ。お楽しみに!
コラムニスト
むらい さちさん
プロカメラマンなのに、メカが苦手という致命的な欠陥があるが、だからこそメカが苦手な女性の気持ちがよくわかると勝手に思い込みこの連載をスタート。6年目にして「ミラーレス編」へ。スタンスは変わらず「ゆるく楽しくミラーレス!」。
>>Official webサイト:muraisachi.com
月刊ダイバー2013年3月号より