コラムニスト:堀口和重
vol.34 あなたは誰の子?
ここのところ、各地で浮遊生物フィーバーが起きていますね。深海系や外洋系などなど数えきれい珍しい生き物のオンパレードとなっています。そんな珍しい生き物たちをぜひ、皆様にお伝えいたします!! っと言いたいところなのですが…、今回は12月に不明種だった稚魚が何者かわかり、それが皆さんがよく見かけるような身近にいる生き物だったので成長過程を合わせてでご紹介してきたいと思います!
それでは、スタート。
この稚魚は誰の子でしょうか??
ここでわかったらすごいです!!
サイズは15mm前後。こちらがその12月に見られ不明種だった稚魚
こちらは3年前に見られた別個体。同じ仲間です。ある程度成長が進んだサイズで50mm前後。まん丸に成長しましたが、この時点ではまだ何かも思いつかないですよね。
さらに成長するとやっと見覚えのある姿へと変わって、浮遊生活を終えて着底しました。
まだ幼魚ですが、最後はこちら。
銀色部分が消えました。
伊豆で潜るダイバーの方々はご存知だと思われる、タカノハダイ科の仲間なのです! 稚魚からは想像もつきませんね。
このように浮遊生物を撮ってから調べてみると案外身近な生き物だったりがあります。逆に意外なことも沢山あり、調べれば調べるほど面白い世界ですね。
撮影地=大瀬崎
稚魚同定協力=小嶋 純一 (公益財団法人 海洋生物環境研究所 中央研究所)
コラムニスト
堀口 和重(ほりぐち・かずしげ)さん
西伊豆大瀬崎の<大瀬館マリンサービス>でガイドとして勤務。好きな生物は、クラゲ類・幼生類・ホタルイカモドキの仲間などの浮遊系。水中写真家・阿部秀樹氏のライトトラップに影響を受け、3年前よりナイトダイビングが可能な日は撮影&ガイドを行っている。1986年生まれ。