魚群を見に行こう!
日本の代表的な魚群スポット
たとえば沖縄では、ギンガメアジ、ブラックフィンバラクーダ、カマス、グルクンの群れなどが見られる。中でも、粟国島「筆ん崎」では4~7月頃になると高確率でギンガメアジの大群が狙えることで有名だ。石垣島では冬場にブラックフィンバラクーダが見られる。いっぽう、本州では夏~秋頃になるとアジやイワシ、イサキ、タカベなどの群れが観察できる。ときにはそこに大型の魚が突っ込んできて、捕食バトルを繰り広げることも。また、ちょっと変わったところでは、小笠原や八丈島で日本固有種のユウゼンが群れる「ユウゼン玉」も人気だ。
もっと知りたい!魚群のこと
魚群って?
魚が群れを作るのにはさまざまな理由があるとされているが、その詳しいメカニズムはほとんど解明されていないといっていい。ダイビング中に遭遇する魚群としては、「ゴンズイ玉」などと言われる小さいものから、生き物のように形を自由変化させるキビナゴの群れ、秋に本州などでよく見られるイサキやタカベのシャワー、大物では沖縄や小笠原などでギンガメアジのトルネードなど、さまざまなものがある。もともと群れる習性があるもの、繁殖のときだけ群れるもの、水温や潮など季節的な要因が関係しているものなどがあるようだ。
必要なテクニックは?
本来なら魚の天敵たとえばギンガメアジの大群に遭遇した場合、ついつい興奮して群れの中に突っ込んでしまいがちだが、群れがばらけてしまうこともあるので、まずは群れに併走してゆっくりと近づいていこう。また、中層の群れを観察したり撮影する場合は深度にも注意を。気付いたら深場まで落ちていたということもある。群れの中はお魚たちの小さな社会。よく見ると、体を真っ黒くして婚姻色でアピールしている個体がいたり、口をパクパクしてプランクトンなどを捕食していたり、ときにはフンまみれになったり。そんなところを観察するのもまた楽しい。
魚たちが群れる理由はよくわからなくても、同じ種類の魚が大群となって行進するさまはどんな小魚でも圧巻だ。ある程度、ポイントや季節が限定されているものも多いので、現地情報をこまめにチェックしつつ、思いっきり魚群にもまれちゃおう!