毎年見られるヒレナガネジリンボウ。ダイバーに慣れている個体も多く、大接近して撮影できることも
九州地方随一! 何度も訪れたくなるアメージングダイブエリア
沖縄にも劣らないほどの透明度の良さと、魚影の濃さで知られる鹿児島地方の海。なかでも南さつまエリアの海は、ポイントによって生息する生き物も海中景観も変わるため、訪れたダイバーは飽きることなく楽しめる。また、ビギナーからベテランまで、幅広いレベルのダイバーがエキサイトできる環境がそろうことも特徴だ。
初心者ダイバーには、あたり一面にサンゴ礁が広がり、色鮮やかな熱帯魚が乱舞するポイント「大当」がオススメ。穏やかな海に身を任せながら、明るくカラフルな海中景観を眺めるひと時は、まさに至福の時間だ。また、砂地になっているエリアには、ミジンベニハゼやハナイカといったかわいらしい生き物が生息するため、人気のポイントとなっている。
九州でも最高峰の透明度を誇る海
ダイナミックなダイビングを楽しみたいダイバーには、ブリやカンパチといった大型の回遊魚が行き交うポイント「千貫瀬」を訪れてほしい。ドリフトスタイルとなるため、中級以上のダイバー限定となるが、次々と現れるドラマチックなシーンに誰もが魅せられてしまうはずだ。
秋から冬にかけては、透明度がぐんとアップし、アオウミガメやクマドリカエルアンコウ、ヒメギンポといった人気種も数多くお目見えするようになる。
言わずと知れた大人気生物、クマドリカエルアンコウ。10〜12月に見られる可能性がアップ!
去年の夏、ポイントとして認定された「青のトンネル」
イチ押しのポイント
魚影の濃さで知られる「千貫瀬」。回遊魚が水面近くから海底まで帯のように流れてくる様子は圧巻で、まるで魚の壁があるかのよう! 乱舞するキンギョハナダイやコガネスズメダイの群れも見ごたえたっぷりだ。ときには、大型のサメなども現れる。なにが現れるか分からないため、潜るたびに期待できる海だ。ドリフトスタイルとなるため、サポートなしで潜降、浮上できることが必須条件。
ほかのエリアでは、なかなかお目にかかれないバイオレットボクサーシュリンプ。 南さつまには、同じ穴に3年間ほど暮らす個体がいる
ダイビングスタイル
ボートポイントを中心に、合計11か所のダイビングポイントがある。ポイントまでの移動距離はボートで5〜40分ほど。ポイントによるが、ナイトダイビングも可能だ。
南さつまへ潜りに行く
電車の場合 ◉福岡から>>博多駅からJR九州新幹線利用で鹿児島中央駅まで。JR指宿枕崎線に乗り換え、五位野駅で下車。 ※五位野駅からの送迎サービスあり 車の場合 ◉福岡から>>福岡市から福岡都市高速環状線、九州自動車道を経由し、鹿児島ICまで。指宿有料道路に乗り換え、錫山ICから一般道路へ
左上:大人気の外洋ポイントの風景。薩摩半島を一望できる
右上:ハナヒゲウツボの幼魚は、比較的多く見られる。成魚になるまでの過程も観察できる
左下:ホタテツノハゼが背びれを開いたときの美しさは、思わずため息が出るほど
右下: ウミカラマツやウチワのすきまに隠れていることが多いクダゴンベ
シーズナリティ
◉水温は夏にかけて、22℃〜29 ℃にまでアップ。秋も水温は安定しているため、11月下旬までウエットスーツで潜れる。シーズンは4月から。(秋や春先は6.5mmのスーツ、もしくは5mmのスーツにインナーフードを着用すると快適に潜れる。夏は3〜5mmのウエットスーツでOK)
◉秋から冬にかけて透明度はしり上がりに良くなり、最高で30mほどになることも。(4〜5月は5〜15m、6〜11月は15〜30m)
ダイビングサービス
鹿児島市下福元町7641
Tel.099-262-5838
元気いっぱいなスタッフが、見どころ満載の鹿児島の海を親切丁寧に案内してくれる。一度訪れれば、誰もがその魅力に夢中になってしまうはずだ。マクロ好きから地形好きまで、幅広いダイバーに支持されている。また、体験ダイビング及びCカード取得講習なども実施。