【写真家のブルネイツアー旅行記】ダイビング&観光…おすすめ撮影スポット紹介

マレーシアと隣接する、小さな国ブルネイ王国。海洋写真家の杉森雄幸さんがロイヤルブルネイ航空の直行便でブルネイを訪れ、フルサイズミラーレス一眼 Canon EOS R と一緒に、ダイビングや観光を体験、撮影&取材してくれました。ワイドやマクロの撮影術に加えてダイビングポイントの紹介、行き方、文化や滞在中の注意点なども紹介します。最後に旅のモデルプランも紹介するので、ぜひチェックしてみてください。

ブルネイのツアー日程と価格をチェック!

INDEX
ブルネイへの行きかたは?
文化や宗教など 滞在中の注意事項
出発前日、無料受託手荷物の重さを確認
肌寒い日本からブルネイへ出発!
ロイヤルブルネイ航空チェックイン
いよいよロイヤルブルネイに搭乗
ヒジャブをまとった客室乗務員
バンダルスリブガワン空港に到着
空港で両替ブルネイドルはいくら?
ガドン・ナイトマーケットへ
Wi-Fi、コンセント、部屋の設備は?
ツアーの朝食がおいしい
朝食あとは最寄りのスーパーへ
ダイビングサービスに移動
水中写真をCanon EOS Rで撮影
初日は3本潜る
ポイント1 ボルキアレック(Bolkiah Wreck)
ポイント2 オイルリグレック(Oil Rig Wreck)
ポイント3 トゥファゾムロック(Two Fathom Rock)

2日目も3本潜る
ポイント4 アメリカンレック(American Wreck)
ポイント5 ドルフィン88レック(Dolphin 88 Wreck)
ポイント6 アバナリーフ(Abana Reef)

最終日は2本潜る
ポイント7 オーストラリアンレック(Australian Wreck)
ポイント8 マットロック(Matt Rock)

観光、買い物、撮影スポット
おすすめ1 日没時のオールドモスク
おすすめ2 豪華で重厚な雰囲気漂うニューモスク
おすすめ3 ザ・エンパイアホテルのアフタヌーンティ
おすすめ4 お土産はリズクン インターナショナル ホテル

人気のオプショナルツアー(アクティビティ)を体験
ツアー1 マングローブと水上集落
ツアー2 ウルテンブロン国立公園と伝統料理グルメ

夕食後、日本へ帰国
ブルネイ発成田行き0時30分
旅のモデルプラン

ブルネイはどこある!? 行きかたは?

これまで日本人にはなじみのないブルネイですが、マレーシアの隣にある小さな国。2019年3月に、ロイヤルブルネイ航空の直行便が就航したことで、成田空港―ブルネイ空港が6時間55分で行けるようになりました。時差はたったの1時間、年間を通じて20℃台後半の気温を維持して、11月から3月は雨が多い季節です。
調べてみると、ブルネイは豊富な天然資源により高い所得水準と安定した経済の国。日本からは自動車などの輸送機器の輸出がされ、ブルネイからは石油や天然ガスが輸入している友好国なのです。

ブルネイの文化や宗教、チップなど滞在中に注意することは?

お酒について

敬虔なイスラム教の国ということもあって、お酒は販売されておらず、レストランなどの公共の場所での飲酒も禁止されています。ただし、他宗教の観光客のアルコール類は問題なく、入国時に酒類2本およびビール12缶まで持ち込みできます。詳しくは在ブルネイ日本国大使館のWEBサイトで確認しましょう。
公共の場で飲食すると罰則があるので、ホテルの部屋などで飲食します。

喫煙について

決められた場所でのみ喫煙可。それ以外の場所で喫煙すると、外国人でも厳しく取り締まられるので注意。

服装について

女性は観光のときに上はTシャツ、下は長いパンツなど、肌を露出しすぎない方が無難です。

チップについて

レストランではサービス料に含まれているので、基本的には不要です。

買い物について

毎週金曜日12:00~14:00は礼拝時間になるため、ブルネイではすべてのお店が閉まっているので覚えておきましょう。

ローカルの人たちはフレンドリー。やさしい笑顔がいっぱい

出発前日、撮影機材の荷造りと無料受託手荷物の重さをチェック

2019年4月某日、翌日出発するブルネイロケの準備をしていました。
僕の撮影機材の荷造り方法は、毎回どこへ行くにもほとんど同じで、機内持ち込み手荷物にはカメラバック、キャリーバック、機内預け入れ荷物はクーラーボックスに、そのほかの荷物を入れたキャリーバックの合計4個にしています。そしていつも最後に体重計を使って荷物の重量を確認します。
ちなみにロイヤルブルネイ航空の無料受託手荷物は、エコノミークラスで30kg、ビジネスクラスで40kg。そして個数制限がないのも機材の多いカメラマンや撮影旅行にはうれしいサービスです。

預入荷物のクーラーボックスが15kg、機内手荷物のキャリーバッグが17kg

肌寒い日本からブルネイへ出発! 直行便に乗るため成田空港に

4つの荷物を持ち込まなくてはならない撮影旅行では、リムジンバスの移動が便利。
ブルネイへの直行便は朝11:45成田空港を出発予定ですが、渋滞なども考えてじゅうぶんに間に合うであろう朝6:30にリムジンバスに乗り込んで、一路成田空港へ向かいます。

複数の荷物を持って乗り換えをする必要がないから便利

ロイヤルブルネイ航空チェックインは第1ターミナル北ウィング

渋滞に巻き込まれることもなく、出発の3時間前に成田空港第1ターミナルに無事到着。空港の入り口でロイヤルブルネイ航空の看板を見つけて、北ウィング4階のチェックインカウンターに向かいます。
カートにすべての荷物を載せて4階のBカウンターを見つけたら、機内預入の荷物を預けてチェックインを済ませます。
ロイヤルブルネイ航空のチェックインカウンターで、ふたつの荷物を預けて搭乗口に向かいます。

到着は8:44とまだ余裕があってひと安心

カートに載せてチェックインカウンターまで移動

Bカウンターに到着

着替えや器材の一部を預け、カメラ本体やレンズは機内へ持ち込む

いよいよロイヤルブルネイに搭乗、快適な空の旅へ

出発ロビーで掲示板で時刻を確認すると、予定通り11:45出発と表示があり。出発ゲートを確認して向かいます。
搭乗口に到着すると、ロイヤルブルネイの機体が待機。機内への搭乗を済ませてシートにる座ると、窓の外には黄色に「RB」のマークが主翼に。離陸前の機内にはコーランが流れていて、さっそく異文化に触れることができて、ブルネイへの旅気分を盛り上げてくれています。

ゲート番号と時間をチェック

優雅な雰囲気のロゴが目印

ヒジャブをまとった客室乗務員

機内では飲み物のサービスが始まり、客室乗務員のみなさん全員がきれいなヒジャブをまとっていたのも印象的。
ちょうどお昼どきとあって、ランチのサービスも。機内食はもちろんムスリムの方でも食べられるよう、すべてハラールの食材で作られています。

上品なヒジャブをまとって接客する姿はロイヤルブルネイ航空ならでは

機内食はもちろんすべてハラール料理で豚肉はなく、チキンまたはビーフから選んだ

ロイヤルブルネイ航空の情報はこちら

バンダルスリブガワン空港に到着

成田空港から6時間55分のフライトを経て、機体はバンダルスリブガワン空港に着陸。4月の肌寒い東京の気温に比べて空港の外は蒸し暑く、ちょうどこの日は小雨が降っていました。入国審査を通過して荷物を受け取ります。
到着ロビーには、これからお世話になるポ二・ダイバーズ・ブルネイの渡部さんが空港まで出迎えをしてくれます。
異国の地では違法なタクシー業者などの区別がつきにくいもの。しかし、このツアーなら宿泊先となるポ二・ホームステイまでの送迎がついているので、移動中のトラブルなどを心配をする必要もなく安心だと思います。

外を見ると少しだけ雨が降っていた

バンダルスリブガワン空港に到着

ブルネイドルはいくら? 空港で両替してみた

現金も少しは用意しておいた方がいいだろうと思い、空港内の外貨両替所で日本円からブルネイドルに換金。
1ブルネイドル=約80円(2019年7月現在)で、現地ガイドの渡部さんが教えてくれた情報によると、現地の物価はかなり安いということだったので、まずは3,000円だけ両替することに。その後、空港から車に乗り込みます。

1BNDはおおよそ80円

ブルネイドル紙幣には現在の国王であるハサナル・ボルキア国王の肖像画が描かれている

ハッシュタグを促す空港の撮影スポットを横目に、車に乗り込む

ガドン・ナイトマーケットへ夕食を探しに立ち寄り

空港から送迎車に乗り込んで、そうこうしているうちに現地時間で19時ごろに。ちょうど夕食どきとあって、宿泊先であるポ二・ホームステイに行く途中の、ブルネイの繁華街にある、ガドン・ナイトマーケットで夕食の調達をします。
ガドン・ナイトマーケットはローカルの人たちでとても賑わっていて、屋台がたくさん並んだお祭りのような雰囲気。おいしそうな料理をいくつか見てみると、値段は鶏肉BBQ 3ドル、チャーハンと麺類各 1ドル、ドリンク 1ドルと日本に比べると主食となる料理がかなり安い! ライスが一緒になったチキン料理をテイクアウトにしてもらいました。
その後、ポ二・ホームステイにチェックインして、部屋で食事をしたら明日からの撮影に備えて就寝しました。

その場で調理している光景が見られるのも楽しい

ほとんどの食事がお財布にやさしいBND1ドル

ポ二・ホームステイのWi-Fi、コンセント、部屋の設備は?

ポ二・ホームステイは現地サービスのポ二・ダイバーズが運営する、ダイバー専用の宿泊施設。スーペリア・ルームならふつうのホテルのように過ごせて、同性相部屋タイプのスタンダード・ルームは基本的にはシャワーやお手洗いは共同です。

器材干し場はもちろん、無料貸し出しの自転車や共同キッチンや冷蔵庫、洗濯機や乾燥機もあります。海も近く、ダイビング旅行にはとても便利なロケーション。
また、Wi-Fiも完備されていて、通信環境も良好です。室内のコンセントはBFタイプのみになるので、日本の形の電源プラグを持っていく場合は、BFタイプの電源変換プラグを持っていくことをおすすめします。
快適な設備と便利な立地は、ブルネイのダイビング旅行をお手頃な値段で楽しむのに最適な宿泊先と言えます。

ポ二・ホームステイの外観。ダイバーのための宿泊施設

旅に出会いを求めるならこちらのスタンダード・ルームが楽しい

スーペリア・ルームなら、ナイーブな人もゆっくりくつろげる

室内のコンセントはBFタイプ

ツアーは朝食つき、ナンとカレーのセットがおいしくておすすめ

翌朝は6時に起床。今回のツアーは朝食つきの宿泊プランになるので、身支度をしてポ二・ホームステイから朝食を用意してくれている近くのレストランに向かいます。
朝食はローカルフードなども用意があります。ナンとカレーのセットを注文しましたが、おいしくておすすめです。滞在したら試してみてください。ツアー中はほとんどこのタイムスケジュールで行動しました。

朝食がいただけるレストランの外観

おすすめのナン&カレーセットはゆでたまごも

周辺には亜熱帯らしくブーゲンビリアが咲いている

朝食あとは最寄りのスーパーへ物価もチェック

ポ二・ホームステイから徒歩3分ほどの場所に小さなスーパーもあります。旅先で必要な日用品なども購入できて便利です。
飲み物で物価をチェック。ペットボトルの水が1本35セント(日本円で約28円)、スプライト缶70セント(日本円で約56円)で購入できました。水もスプライトも日本よりも安く、地元の飲料ならさらに安いので、気軽に現地のものを試せます。

店の外観。日用品などが購入できる

水はBND35セント、スプライトはBND70セント

朝食を終えて車でダイビングサービスに移動

朝食を終えてポ二・ホームステイに戻って、準備してあった撮影機材などを持ってロビーに集合しました。
ブルネイのダイブサイトはだいたい7割が沈船、残りの3割がサンゴ礁とマクロ。そのためブルネイのダイビングツアーでは、午前中に沈船2ダイブ、そしてランチの後にはサンゴやマクロポイントを潜ります。
ポニダイバーズの送迎車で約5分、港に隣接しているダイビングサービスに到着です。
ローカルダイバーやテクニカルダイバーのグループなどもいて、それぞれが今日のダイビングの準備をしていました。

器材のチェックを行うダイバーたち

ナイトロックスの用意も

水中写真はマクロもワイドもCanon EOS Rで撮影

今回、撮影旅行に持ちこんだのは、フルサイズミラーレス一眼のCanon EOS R。
ハウジングは、マクロにはNauticam NA EOS RとポートNAマクロポートC100ISを、ワイドにはSEA & SEA MDX-RとオプティカルドームポートⅡ100を準備。
また、ワイドレンズはEF8-15mF4L フィッシュアイUSMを、マクロレンズはEF 100mm F2.8 マクロ IS USMを使用し、コントロールリングマウントアダプターEF-EOS Rを装着し、この2台で今日の撮影に挑みます。
準備を終えてボートに乗り込み、この日1本目のポイントに向かいます。
ブルネイ旅モデルプランはこちら

ハウジングの操作性はメーカーによって異なる。自分に合うものを選ぼう

ボートに乗ってポイントに向かいます

初日は午前中に沈船(レック)と人工漁礁の2本、午後はサンゴ礁域で1本潜る

ポイント1 ボルキアレック(Bolkiah Wreck)

初日は午前中に「ボルキアレック」「オイルリグレック」、午後は「トゥファゾムロック」の合計3本を潜ります。
「ボルキアレック」は、1992年人工漁礁として沈められた客室船があるレックポイントで、オープンウォーター(OW)から楽しめます。
ソフトコーラルで覆われた沈船は魚影が濃く、さまざまな群れを見ることができます。船内に入るのは上級者向き。狭いので、じゅうぶん注意して入る必要があります。

ソフトコーラルで覆われた沈船の間からモヨウフグが泳いでくる表情をはっきり写すため、フィッシュアイレンズでできるだけ近づいて撮影 EF8-15mF4L フィッシュアイUSM/マニュアル露出(F11、1/60秒、±0EV)/ISO400/AWB

間口は狭いので注意しよう

ポイント2 オイルリグレック(Oil Rig Wreck)

90年代に、人工漁礁として廃止された石油掘削装置が沈められています。周囲にはアジやカマスの群れや、ヒメツバメウオの群れを見ることができることもあり、水深は18mで流れもなく初心者から楽しめるポイント。
巨大な掘削装置の全容をワイドに捉えたり、マクロで小さな生き物を撮影することができます。

ソフトコーラルなどが付着し、そこにたくさんの生き物が生息

ワライボヤに似ていたので、一番笑い顔に見える部分を置きピンで撮影 EF100mm F2.8L マクロ IS USM/マニュアル露出(F4、1/160秒、±0EV)/ISO400/AWB

ポイント3 トゥファゾムロック(Two Fathom Rock)

水深は4m~10mで、きれいなサンゴ礁域があって、初心者ダイバーでも潜れるポイント。
ふたつの小高い岩があり、ソフトコーラルやサンゴの群生も豊富。ウミウシやエビ類などのマクロ生物も多く、ガイドが次々と生き物を見つけてくれるので、コンデジダイバーやスノーケラーも楽しめるはず。

このふたつの岩がこのポイントの特徴

初心者やスノーケラーにも最適

2日目は午前中は沈船(レック)を2本、午後はマクロの癒しポイント1本を潜る

ポイント4 アメリカンレック(American Wreck)

2日目の1本目は、ブルネイの中でも有名な沈船ポイント「アメリカンレック」。水深は18m~33mほどのポイントで、非常に魚影が濃いのが魅力のポイント。今回8ポイント潜った中でもお気に入りのワイドなポイントのひとつです。
1945年、第二次世界大戦時に地雷に当たり沈没した全長75mのアメリカの護衛艦が見られ、船内に入ることはできませんが、はっきりと確認できる砲塔や銃や弾薬が確認できるのも見どころ。
また、沈船を俯瞰して見てみるとダイバーを覆い隠すほどのキンセンフエダイの群れが。群れの形はダイナミックに変化して、ちょうどよい形になるタイミングで撮影することができました。

1mくらいまでの距離まで近づいて、好みの瞬間を撮影 EF8-15mF4L フィッシュアイ USM/マニュアル露出(F11、1/16秒、±0EV)/ISO800/AWB

ダイバー8人を覆い隠す、無数のキンセンフエダイ EF8-15mF4L フィッシュアイ USM/マニュアル露出(F11、1/16秒、±0EV)/ISO400/AWB

砲塔や沈船の大きさを表すのにダイバーを入れて撮影。さらに重厚感を出すためストロボ未使用 EF8-15mF4L フィッシュアイ USM/マニュアル露出(F11、1/16秒、±0EV)/ISO800/AWB

銃の弾薬がはっきりと確認できる

ポイント5 ドルフィン88レック(Dolphin 88 Wreck)

水深が10m~24mと浅く、初心者でも楽しめるツアーでは行くことが多い沈船ポイント。中性浮力が取れれば沈船の中に入ることもできます。
船内に入るとテンジクダイの仲間が群れていました。テンジクダイはストロボ光によるハレーションが起きやすいので、発光量を落としました。船の窓越しにダイバーをシルエットで入れることで船の多きを表現しました。
このほか、周囲から中層まで、迫力あるホソヒラアジの群れを見ることができました。太陽の光を中心に、背景をグラデーションにして無数の群れの様子を撮影しました。

おびただしいほどのテンジクダイ EF8-15mF4L フィッシュアイ USM/マニュアル露出(F11、1/30秒、±0EV)/ISO400/AWB

ホソヒラアジをワイドに捉えた1枚 EF8-15mF4L フィッシュアイ USM/マニュアル露出(F16、1/125秒、±0EV)/ISO200/AWB

ポイント6 アバナリーフ(Abana Reef)

栄養分が豊富な海とあって、大きなソフトコーラルが群生しているのが特徴的。
水深は9m~24m、大物は見られませんが、クマノミやハゼの仲間、ウミウシなどに出あえる、マクロ系の癒しポイントです。

カラフルなソフトコーラルが見られる

サンゴの上にいるウミタケハゼの目にピントを合わせたら、口を開いていました EF100mm F2.8L マクロ IS USM/マニュアル露出(F4、1/125秒、±0EV)/ISO200/AWB

最終日は午前中に2本、沈船(レック)とマクロポイントに

ポイント7 オーストラリアンレック(Australian Wreck)

第二次世界大戦時、ジャワからマニラに移動中、日本軍の地雷で沈没したオランダ海軍の船。水底33mにあり、全長85mとやや大型で、スペシャリティがあれば船内に入ることもできます。
いまだ形がはっきりと残る船首部分には、スカシテンジクダイの群れが。水深28mと深いものの、ハレーションしやすい被写体ということもあってストロボ発行量を落として代わりにISO感度をあげました。

船の形が分かるようにスカシテンジクダイを捉える EF8-15mF4L フィッシュアイ USM/マニュアル露出(F11、1/160秒、±0EV)/ISO800/AWB

ポイント8 マットロック(Matt Rock)

水深は6m~12mで、ウミウシやフタイロカエルウオ、クマノミ、タツノオトシゴなど、たくさんのマクロ生物が生息しています。潮通しが良くて透明度も高く、今回のブルネイの中でも特にお気に入りのポイント。マクロ派にダイバーにおすすめしたいポイントです。
別名「クマノミパラダイス」には、縮んだ状態のイソギンチャクにカクレクマノミを発見。手前の2匹にはピントを合わせたかったので、F値を大きくしてピントの合う範囲を大きくします。
また、ここでは忙しく動き回るフタイロカエルウオの姿やアデヤカウミウシも見ることができました。

カクレクマノミの手前の2匹にピント EF100mm F2.8L マクロ IS USM/マニュアル露出(F8、1/160秒、±0EV)/ISO200/AWB

50cm~70cmの距離から背景の抜けがあり、ボケがきれいな場所から撮影 EF100mm F2.8L マクロ IS USM/マニュアル露出(F5.6、1/160秒、±0EV)/ISO200/AWB

アデヤカウミウシの鮮やかな色彩や立体感をくっきり捉えるため、F8まで絞ってストロボを発光 EF100mm F2.8L マクロ IS USM/マニュアル露出(F8、1/125秒、±0EV)/ISO200/AWB

アフターダイブにおすすめ観光、買い物、撮影スポット

おすすめ1 日没時のオールドモスクは水面の反射にも注目

アフターダイブはバンダルスリブガワンの市内観光へ。イスラム教徒の国を象徴するモスクはぜひとも訪れたいスポット。
ひとつは前国王の名前が付けられたスルターンオマール・アリ・サイフディーン・モスク。通称オールド・モスクとも呼ばれています。モスクは水のラグーンに囲まれ、水面に映し出される風景も見どころ。モスクが一段と美しく見える日没前の時間帯を狙って撮影しました。

高い鉄柵に囲まれているので、Canon EOS Rのバリアングルモニターが便利 RF24-105㎜F4 IS USM/24㎜/絞り優先(F8、1/40秒、±0EV)/ISO800/AWB

おすすめ2 豊かな国を象徴するような、豪華で重厚な雰囲気漂うニューモスク

もうひとつのモスクは、現ボルキア国王の名前がつけられたジャメ・アスル・ハッサナル・ボルキア・モスク。通称ニューモスクと呼ばれ、現ボルキア国王即位25周年の1994年に完成しました。
国王が出入りするゲート側からの景観は、まるでおとぎの国のよう。モスクがライトアップされて輝く日没時は、もっとも美しい瞬間です。床や柱もすべて大理石造りで、その豪華な雰囲気に圧倒されそうになります。
この幻想的な瞬間を体験できるのは、ブルネイ旅行ならでは。オールドモスクとニューモスク、どちらも日中の時間帯だけでなく、ライトアップされる日没前後にも訪れることをおすすめします。

シンメトリーになる構図に。マイナス補正でシャッタースピードで露出を調整してドラマチックな色合いに RF16-35㎜F4L IS USM/28㎜/絞り優先(F5.6、1/15秒、-0.7EV)/ISO800/AWB

観光には標準ズームレンズキットのRF24-105㎜ F4L IS USMとEF16-35mm F4L IS USMで撮影

おすすめ3 ザ・エンパイアホテルのアフタヌーンティや施設で遊ぶ

市街地からちょっと離れたところにある、7つ星ホテルのザ・エンパイアホテル&カントリークラブでは本格的なアフタヌーンティーが楽しめます。見晴らしのいいラウンジで景色を眺めながらいただくアフタヌーンティーは、とてもおいしくて人気です。
また、広大な敷地内には7つのプールやゴルフコース、映画館、ボーリング、ジム、スパまで完備されているので、ビジターとして訪れて過ごすのもいいし、ダイビングツアーでの宿泊先にすることもできます。

ホテルでゆっくり過ごすのも旅の楽しみ

かつては迎賓館として使われていたゴージャスなホテル

落ち着いたインテリアで格式高い雰囲気

ホテルは海に面した絶好のロケーション

ゴルフ場もある

おすすめ4 お土産はリズクン インターナショナル ホテルが充実

市街の中心にあるリズクン インターナショナル ホテルの中にはショッピングモールがあり、お土産物屋、スーパーマーケット、フードコートとすべてが揃っています。ここに来ればお土産探しに困ることはないはず。

衣類や食品、車も販売しているショッピングモール

ローカルフードなど見るのも楽しい

ショッピングモールらしい店舗が見られる

アクセサリー類なども並んでいる

ブルネイ旅行で人気のオプショナルツアー(アクティビティ)を体験

その1 マングローブと水上集落ツアー

アウトドア派にはマングローブと水上集落ツアーが人気。ボートに乗ってマングローブエリアを抜け、水上集落に行くツアーです。
マングローブエリアでは、野生のテングザル、ワニなどが観察できます。水上集落はアジアのベニスとも呼ばれ、地元の生活に触れられる貴重な体験になるはず。

赤ちゃんを抱えた母ザルも片手で木から木へジャンプ RF24-105㎜F4 IS USM/105㎜/絞り優先(F5.6、1/2000秒、±0EV)/ISO800/AWB

参加者はみな木の上のテングザルを撮影

ボートで集落を見学 RF24-105㎜F4 IS USM/24㎜/絞り優先(F8、1/40秒、±0EV)/ISO800/AWB

ワニに注意の看板も

その2 ウルテンブロン国立公園へのツアーと伝統料理グルメ

ブルネイロケ最終日、フライトは翌日の0時30分のため、ウルテンブロン国立公園へ足を延ばしました。ウルテンブロン国立公園は熱帯雨林のど真ん中といった感じで、豊かな自然の森林浴が心地よい場所です。
車と水上ボートを乗り継いで公園に移動。ロングボートで30分ほど上流に向かった先には、高さおよそ60mにあるキャノピーウォークにのぼることも。高所に足がすくみながらも、熱帯雨林の大パノラマを撮影。なかなか日本ではできない体験ができました。
キャノピーウォークのあとは、ドクターフィッシュのいる滝へ。足を入れるとたくさんのドクターフィッシュが足のまわりに集まります。
その後、ショウガなど、6種類のスパイスに漬け込んだ鶏肉を竹に詰めて蒸し焼きにする、伝統料理のバンブーチキンを堪能。ツアーに含まれていないのですが、絶品だと聞き試しましたが、安くておいしいのでおすすめです。

到着!

大自然のなかをボートで移動

これが高さおよそ60mのキャノピーウォーク

キャノピーウォークのあと、ドクターフィッシュのいる滝に

竹に詰めた鶏肉が焼きあがった

ごはんに鶏肉やエビなど、盛り付けていただく

これが絶品!

おいしいレストランで夕食後、日本へ帰国

帰国日の夕方、ウルテンブロン公園ツアーからホテルに戻り、荷物を持って夕食はダイビングサービスのスタッフと一緒に市街地の中華料理店に向かいました。
もちろんここでもハラール食品のみで調理されていますが、どれも日本でいただく中華と遜色なくおいしい。しかも、価格もひとり20ブルネイドル程度で、とてもリーズナブルです。

すべての料理がおいしくて満足!

直行便の出発はブルネイ発成田行き0時30分

空港に到着すると深夜便のせいか、東南アジアの国々によくある空港での大混雑もなく、出国までの手続きはとてもスムーズ。
空港内にはギフトショップなどはあまり多くはなく、カフェなどはありません。帰りのフライトでは映画を見ながら、寝落ちしていたようでフライト時間が短く感じられました。
6日間のロケ中、トラブルらしいことはひとつもなく、現地のみなさんもいい人が多く、快適に過ごすことができました。なかなか訪れることのないイスラム圏への旅は、異文化に触れることもできて、とてもいい経験になりました。

空港には22時ころ到着

おしゃれなブルネイお土産ショップも

甘いもの好きにはスイーツも選んで詰め合わせ

帰りの飛行機でも機内食が

朝、成田空港に到着

ブルネイ旅行モデルプラン

今回は撮影のため、5日間で8ダイブしていますが、ブルネイダイビングツアーでもっとも一般的な4日間のモデルプランをご紹介します。オープンウォーター(OW)から参加できるのでぜひチェックしてみてください。

1日目 午前 成田空港出発→午後 バンダルスリブガワン空港到着
2日目 午前 2ボートダイブ/午後 市内観光(水上集落、マングローブクルーズ、ニューモスク&オールドモスク)
3日目 終日 出発まで自由行動
4日目 午前 バンダルスリブガワン空港出発→午前 成田空港到着

 

旅を体験した人プロフィール●海洋写真家 杉森雄幸さん

1999年より雑誌DIVERなどで写真を掲載。2005年よりTV番組などの映像撮影をはじめ、自然風景から水中まで幅広く撮影している。

AUTHOR

Amano

DIVER ONLINE 編集部

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