Part1 講習前の疑問編
Q1 Cカードって何のこと?
Q2 Cカードがないと潜れないの?
Q3 オープンウォーターって何? どのくらいで取得できるの?
Part2 身体の疑問編
Q1 年齢制限はあるの?
Q2 視力が低くても大丈夫?
Q3 健康診断は必要なの?
Q4 泳ぎは苦手んなだけど、ダイビングできる?
Q5 耳が弱いのですが、問題ない?
Part3 身体の疑問 女性編
Q1 ウエットスーツの下は水着? ラッシュガードでもいいの?
Q2 生理が来ちゃった! ダイビングできる?
Q3 海でのメイクはどうしてる?
Part4 ダイビングの素朴な疑問編
Q1 ファンダイビングって何?
Q2 どこでも自由に潜っていいの?
Q3 何分くらい潜るの?
Q4 ひとりで潜ってもいいの?
Q5 サメは襲ってくるの?
Q6 ダイビングは危ないスポーツ?
Q7 雨の日や台風のときは潜れるの?
Q8 冬も潜るの?
Part5 ダイビングギアの疑問編
Q1 水中カメラって難しいの?
Q2 器材はレンタルでもいいの?
Q3 購入すると費用はいくらくらいかかる?
Q4 器材が壊れたらどうしたらいいの?
Q5 講習前に購入するほうがいいの?
Q6 使った後はどう扱えばいいの?
Part6 ダイビングのステップアップ編
Q1 ステップアップコースって何?
Q2 インストラクターになるにはどうしたらいい?
Part1 講習の疑問編
Q1 Cカードって何のこと?
A CカードのCはCertification(認定)の略。民間団体が発行する認定書で、国などの公的機関が発行する免許証とは異なります。講習の案内によくライセンスと書かれていますが、免許ではなくは認定証です。Cカードを発行しているのはPADI(パディ)NAUI(ナウイ)などと呼ばれている民間の指導団体です。日本には現在10ほどの指導団体があり、独自のカリキュラムを設けて講習を行い、基準をクリアしたらダイバーと認定、Cカードを発行しています。
Q2 Cカードがないと潜れないの?
A ダイビングのCカードは、きちんと講習を受けたことの証です。たとえばダイビングを楽しむために海へ行ったとします。海の近くにあるダイビングサービス(専門店)やリゾートでタンクを貸してもらったり、ダイビングのガイドをお願いする場合、必ずCカードの提示を求められます。持っていないと基本的に潜れないこともあります。Cカードはダイバーの身分証明書のようなもの。ダイビングに出かけるときには忘れずに持参しましょう。
Q3 オープンウォーターって何? どのくらいで取得できるの?
A Cカードにはさまざまなランクがあます。よく聞く「オープンウォーター」というのは初級レベルのランクのこと。学科とプール講習、海での実習合わせて、3日~4日ほどで取得が可能です。PADIの場合はオープン・ウォーター・ダイバー、NAUIの場合はスクーバダイバーといった具合に指導団体によって呼び方が異なります。さらに上のランクのCカード取得のための講習を受ければ、より高いレベルの知識や技術を効率よく身に付けることができます。
Part2 身体の疑問編
Q1 年齢制限はあるの?
A 指導団体によって異なりますが、10歳以上から取得可能、という規定はあるものの上限はとくになく、最近はシニアの方も増えています。60歳台、70歳台の現役ダイバーもいて、健康や体力を維持しながら楽しんでいます。若い人だけではなく幅広い年齢層の人がいっしょに「海」という共通の話題で盛り上がれるため、世代や仕事などに関係なく、さまざまな人との交流がはかれるのもダイビングの人気の秘密です。
Q2 視力が低くても大丈夫?
A ダイビング用のマスク(水中メガネ)には度付きレンズ(通称オプティカルレンズ)を付けられるタイプ(主に2眼式)もあるので、視力が低くても問題なく潜ることができます。また、近視・乱視のほか、最近は老眼用のレンズも用意されています。
また、コンタクトレンズを装着したままマスクを着用して潜っている人もいますが、マスクの中に水が入ったときや波などによってコンタクトレンズが流されることもあるため、初心者のうちは注意が必要です。
Q3 健康診断は必要なの?
A 自分の身体の現状を知っておくことは大切なので、しばらく健康診断を受けていないなら、ダイビング中に起こる身体トラブルに焦点を当てたダイバー健康診断がおすすめです。もともと持病がある場合や中高年(40歳以上)の場合は医師の診断書が必要となることがあるので、まずインストラクターに確認をしましょう。
なお、ダイバー健康診断については、DAN JAPAN(ダンジャパン)や、山見信夫監修「ダイビング医学・潜水医学-diving medicine-For safty diving」などのサイトで確認することもできます。
Q4 泳ぎは苦手なんだけど、ダイビングできるの?
A 何kmも泳げる必要はありませんが、水に慣れておくことは大切です。ダイビング中に気を付けたいのはパニック状態に陥ること。例えば、突然マスクが外れてしまうことも可能性としてはゼロではないので、そのような万一のときに慌てないためにも、事前にスイミングスクールやプールに通って泳げるようになっておくと安心です。
水に慣れておけば不安やストレスも少なく済むことも多く、講習もスムーズに進むでしょう。
Q5 耳が弱いのですが、問題ない?
A いまの耳の状態を知ることが大切なので、心配なら一度耳鼻科を受診し、医師の判断に従いましょう。医学的に問題がなければ大丈夫。ダイビングでとくに問題となる耳のトラブルは耳抜きによるもの。
水中では水圧がかかるため、鼻をつまんで口から息を送りこむ「バルサルバ法」などにより耳抜きを行いますが、うまくできないと耳を痛めてしまうことがあります。事前にインストラクターに教えてもらいながらマスターしておくと、講習のときにも安心です。
Part3 身体の疑問 女性編
Q1 ウエットスーツの下は水着? ラッシュガードでもいいの?
A トイレに行くときに便利なので、セパレートタイプの水着を着ている女性ダイバーが多いですね。水着姿に抵抗がある女性は、水着の上に体型をカバーできるラッシュガードの上下を着るといいでしょう。ラッシュガードの上にウエットスーツを着ればOK。
ラッシュガードは紫外線カットもしてくれる強い味方です。数日間のツアーの場合は、水着が乾くのをいちいち待たなくていいように何着か持っていくことをオススメします。
Q2 生理が来ちゃった! ダイビングできる?
A 生理で体調が悪いときには無理をしないことが大切ですが、意外にも多くの女性ダイバーがタンポンなどを使って普通に潜っています。ただ注意したいのは薬の服用です。不快な症状を抑えるために薬を服用して潜っているケースも見られますが、基本的にダイビングのときに薬を服用するのはNGです。どうしても潜りたい場合や不安な場合は、ダイビングに詳しい医師や女性インストラクターなどに相談しましょう。
Q3 海でのメイクはどうしてる?
A 海に行ったらノーメイクという人、身だしなみとして最低限はするという人など、人それぞれ。日ごろはしっかりメイク派でも、ダイビング時は環境への配慮からお化粧をしない女性ダイバーもいます。どこまでメイクするかもまちまちで、アイメイクもウォータープルーフでバッチリきめるという女性もいれば、ファンデーションだけでいいというナチュラル派も。ファンデーションはウォータープルーフを使用するのが一般的です。
Part4 ダイビングの素朴な疑問編
Q1 ファンダイビングって何?
A 文字通り楽しむためのダイビングのことです。
まず海を案内してくれるガイドが、潜るポイントの概要や見どころ、注意点などを事前に説明してくれるブリーフィングを行います。ブリーフィングの後、バディ単位で器材チェックをすませたら、ガイドの後について潜ります。水中では見どころとなる生物や風景を楽しみます。
ダイビング終了後は器材を洗って干したら、ログブックに潜水記録や感想を記入し、最後に一緒に潜ったバディやガイドにサインをもらうというのが一般的な流れです。
Q2 どこでも自由に潜っていいの?
A Cカードを取得したからといって、どこでも潜れるわけではありません。初心者がいきなり水深の深い所や難しいポイントに潜るのは危険なので、初級レベルのCカードでは「水深18mまでの穏やかな海域」など潜れる海やポイントが限られているのです。
また海ならどこでも勝手に潜っていいのではなく、安全性や漁業関係者とのトラブルを避けるためにも、その海を管理している現地のダイビングサービスなどを利用して潜ります。
Q3 何分くらい潜るの?
A 深さによって潜る時間は変わってきますが、通常は30~40分くらいです。基本的に深く潜れば潜水時間は短くなりますし、浅ければ長く潜ることができます。タンク内のエア(空気)が計画よりも早く少なくなった場合などは、予定の潜水時間より早めに切り上げて浮上することもあります。
Q4 ひとりで潜ってもいいの?
A レジャーダイビングでは2人ひと組(バディシステムと呼ばれる)で潜るのが基本です。
バディとはダイビング前に器材チェックをし合い、水中でも行動をともにして楽しみを共有します。さらにお互いの安全確認もします。万一トラブルが起きたときには、バディ同志助け合うことにより危険を回避できます。大勢のグループで潜るときも、バディを組んで潜ります。単独での潜水は事故につながる可能性も高く危険と考えましょう。
Q5 サメは襲ってくるの?
A 世界におよそ400種いるサメのうち、危険と言われるサメはおよそ20~30種ほどいます。その多くが水深の深い外洋に生息しているため、ダイバーが出会うことは稀です。ダイバーが遭遇するのはネコザメやネムリブカといったおとなしいサメで、襲われる心配はありません。女性が生理中でもまず問題なし。むしろサメのほうがこちらを警戒することが多く、ダイバーやダイバーの出すエアを避けて逃げていくケースがほとんどです。
Q6 ダイビングは危ないスポーツ?
A ダイビングの事故は他のスポーツやレジャーと比べて圧倒的に多いかと言うと、
海上保安庁の水難事故のデータなどを参照すると、むしろ少ないくらいだと言われています。
ダイビングにおける事故の原因にはエア切れ(タンクの空気がなくなる)やパニックによるものが多く、講習を受けて知識と技術を身に付けルールを守っていれば、危険ではありません。
Q7 雨の日や台風のときは潜れるの?
A 海に入れば濡れるし、海中では雨の影響はほとんど受けないこともあり、雨でダイビングが中止になることはほとんどありません。
ただし雷雨や台風などの場合は別。インストラクターやガイドが危険と判断した場合は中止や延期になることもあります。
雨の日は、海から上がったあとに身体が冷えやすいので、注意が必要です。濡れたウエットスーツのまま風に吹かれると寒いので、雨の日はウインドブレーカーなどの防風防寒着があると便利です。
Q8 冬も潜るの?
A 南の海や夏だけのスポーツと思われがちですが、ダイビングは1年中楽しめるスポーツです。水温に合ったスーツを着用することで、冬や水温が低い海でも快適に潜れます。
水温がおよそ22度以上の温かい海で潜る場合はウエットスーツ、それより低い場合はスーツ内に水の入らないドライスーツを着用するのが一般的です。国内の場合、沖縄なら1年中ウエットスーツでも大丈夫。伊豆では、11月ごろからドライスーツを着る人が多くなります。
Part5 ダイビングギアの疑問編
Q1 水中カメラって難しいの?
A 最近は超小型のアクションカメラ、さらに小型化したコンパクトデジカメ、ミラーレス機の登場、さらにそれに使用する防水ハウジングが手ごろな価格で購入することもできることから、多くのダイバーが水中で撮影も楽しんでいます。動画も撮影できて、水中の色の再現性も向上し、操作も簡単とあって初心者から楽しむことができます。
ただし、ダイビングの技術がおぼつかないうちは落ち着いて水中写真を撮れません。まずは、基本技術をしっかり身に付けましょう。カメラの性能が高いほど、ハウジングなどの装備も大きくなる傾向があるので、自分のダイビングスキルに合ったカメラを選ぶことも大事なポイントです。
Q2 器材はレンタルでもいいの?
A もちろんOKです。講習の料金に器材レンタル料を含んでいるお店が多いので、確認しましょう。レンタル器材の場合には、器材が自分に合わないこともあります。たとえば、ウエットスーツが大きくて身体が保温されなかったため、寒くて講習に集中できなかったということもあります。また、講習のときにはレンタル無料でも、その後は1日にトータルで5000~1万円ほどレンタル料がかかるので、頻繁にダイビングに行くつもりなら、ある程度はそろえてもいいかもしれません。
Q3 購入すると費用はいくらくらいかかる?
A 全部揃えるとおよそ30~50万円ほどかかります。こう聞くと高額ですが、セットで購入する、もしくは講習前に購入するとかなり割安になることもあります。器材の購入ではなにより自分に合ったものを選ぶことが大切。たとえば脚力に合わないフィンを買ってしまいうまく進まない、マスクが顔に合っていなかったため水が入って来るといったことがないようにしたいものです。安いからと飛びついて、あとで後悔することがないようにしっかりと確認しましょう。
Q4 器材が壊れたらどうしたらいいの?
A 器材の調子が悪いとときには、基本的に購入したお店やメーカーに修理をお願いしますが、「マウスピースが切れた」など自分で修理できるものもあります。まずは症状などをインストラクターに伝えて相談してみましょう。
レギュレーターやBCといった命にかかわる大切な器材は1年に1度のオーバーホール(定期点検)が推奨されています。オーバーホールに出すときに気になる症状を伝えれば、重点的にチェックしてもらうこともできます。
Q5 講習前に購入するほうがいいの?
A 講習前に購入すれば、自分に合った器材で講習を受けられるので、慣れるのも早いという利点がありますが、講習費用と併せると金額的な負担も大きくなります。
そこで身体にフィットしていたほうがストレスの少ないウエットスーツや3点セット(マスク、スノーケル、フィン)、視力が低い場合は視力に合った度付きレンズのマスクなど自分にとって優先順位の高いものから先に購入して、あとは少しずつそろえてもいいでしょう。
Q6 使った後はどう扱えばいいの?
A ダイビングを終えたら、器材はなるべく早く真水で洗って干すのが基本です。時間が経ってからでは塩分が結晶化してしまうため、器材トラブルに繋がるなることもあるので注意しましょう。そしてしっかり乾かしてから保管します。器材保管サービスを行っているお店もあるので、確認してみるといいでしょう。
Part6 ダイビングのステップアップ編
Q1 ステップアップコースって何?
A 初級のCカードを取得したら、楽しみながらのダイビングで経験を重ねる、もしくは上のランクのCカード取得を目指すステップアップコースに進むという選択肢があります。より高度な技術を効率よく身に付けられるのがステップアップコースです。
水中ナビゲーションやディープダイビングの技術が身に着くアドバンスド・オープンウォーター・ダイバー、トラブルに対処できる知識や技術を身につけるレスキュー・ダイバーなどさまざまなコースがあります。
Q2 インストラクターになるにはどうしたらいい?
A インストラクター開発コースなどと呼ばれる、インストラクターになるための講習を受けてから、インストラクター試験などと呼ばれる試験に合格すると、インストラクターになれます。
しかし、その受講&受験資格を得るためにはステップアップするなどしてスキルを向上させなければなりません。さらにできる限り多様なダイビング経験、インストラクターのアシスタント活動を通じて、ゲストの指導や引率の実践経験を積むことが大切です。