古見きゅう、GARMINのダイコン操作を直伝

6月9日(日)、西伊豆・平沢でGARMINがスマートウォッチ型GPSダイビングコンピュータのモニター会を開催しました。今年5月にGARMIN Ambassadorsにも就任した水中写真家の古見きゅうさんも来場し、Descent TM MK1について直々に解説しました。

今、ダイバーの間で話題のダイビングコンピュータの筆頭といえば、GARMINのDescent TM  Mk1です。日本国内での販売開始は2018年2月ですが、時間が経つほどにその注目度は高まるばかり。2019年2月に開催されたダイビングフェスティバルなどでは、ダイビングインストラクターの方々から熱い視線を浴びていました。販売価格は128,000円(チタンタイプのTiは168,000円。いずれも税別)と、ダイビングコンピュータとしては少々高めの価格帯ということもあり、躊躇する人も多く……「一度使ってみたいなぁ」という声に応え、初のモニター会開催となりました。

会場は、西伊豆の沼津に2014年にオープンした平沢マリンセンターです。伊豆では珍しく北に面したビーチで、通年安定したコンディションが望めます。施設の充実度は伊豆随一で、近年は観察される魚種も量も増えてきていると評判です。6年目を迎えた平沢で初開催される「平沢マリンフェス」の目玉の1つとして、GARMINのモニター会がラインナップに加わりました。

あいにくの天候ながら約400名が参加した第1回平沢マリンフェス。各種モニター会や、陸前高田から直送された牡蠣の蒸し焼き、三津シーパラダイスの移動水族館など盛りだくさんの内容

貸出用のデモ機として準備したDescent TM Mk1は12台。ブースに並べるとあっという間に出払ってしまうほどの人気ぶりです。実際のダイビングに持ち込んで、ダイビングコンピュータとしての機能を体験していただくことももちろんなのですが、このDescent TM Mk1の特徴は、なんといってもスマートウォッチである点です。GARMINの数あるスマートウォッチの中でも、マルチスポーツに対応したハイスペックの最高峰機種Fenix5にダイビングコンピュータの性能も加えたものが、Descent TM Mk1なのです。日常生活やアウトドアライフの様々なシーンで活躍する時計が、そのままダイビングでも使えます。デモ機をお貸出しする際には、少しでもスマートウォッチとしての性能も感じていただくため、一人一人のパーソナルデータ(性別・誕生年・身長・体重)を入力し、消費カロリー計算などがより正確にできるようにしました。

Descent TM MK1のオススメポイントを一挙公開

昨年の夏から使い始めた古見さんは、セミナーでの解説やブースでの個別の説明などで、Descent TM Mk1の特徴として次のような点を挙げていました。

●見た目がスタイリッシュ。元々腕時計は好きで何本も持っていたけれど、スマートウォッチは初めて。シンプルでありながら高機能。バンドもワンタッチで取り外しでき、チタンのベルトやカラーのバンドへの付け替えが驚くほど簡単。
●海外では現地でGPSを受信すれば自動で現地時間にセットしてくれるので時刻合わせの煩わしさがゼロ。潜水地の情報も詳細な航空写真に表示され、スマホで潜水ログを見返すのも楽しい。
●バッテリーの持ちがいい。1日3~4本ダイビングをして、3日間は持つ。日常使いなら1週間程度は余裕で持つ。USB充電も1時間もかからないくらいですぐにできる。
●他社の発光する有機ELタイプの画面のダイコンだと明るさはあるが、その分バッテリー消費が早い。Descent TM Mk1は、バックライトの輝度は5~100%から選べ、点灯時間や点灯タイミング(深度によってか常時か)も選べるので意図しないバッテリー消費を減らせる。
●なんでもカスタマイズできる点。時計の表示もアナログ表示やデジタル表示なども何パターンも選べ、ダイビングの保守性も任意で設定でき、バックライトの設定も細かく選べ、ナイトロックスの%設定もスムーズにできる。
●水深15mに到達したときや40分経過したら知らせてくれるなどのアラーム&バイブレーションなども設定できて、ダイブプランをサポートしてくれる。
●浮上スピードが少し速い時に多くのダイコンでは「SLOW」と表示されるところ「浮上が少し速いです」というメッセージが表示される。丁寧な日本語(笑)。
●減圧停止を必要とするダイブプランを立てて潜った場合(マルチガスモード設定)、減圧停止を始めると「タンクを切り替えますか?」とダイコンから聞いてきてくれることを発見。まるでバディのよう(笑)。
●普段使いもしているが、自宅周辺のランの時のログもしっかりと取ってくれる。走行時にはペースキーパーの機能もあり、とにかく賢い。

Descent TM MK1について知りたいこと【FAQ】

実際にデモ機をダイビングで使ってみた人たちからは、「スマホとのペアリングをやってみたい」「GPS機能をもっと体感してみたい」「いろいろな機能を試してみたい」などの声も上がりました。スマートウォッチは使えば使うほどに、自分にあった機能がどんどん見つかり、興味がわいてくるもの。会場で、セミナーやモニター時に上がった質問をQ&A形式にてご紹介します。

Q1.潜水中に3つの画面表示の切り替えをするダブルタップはグローブをしていても反応する?
→スマホのタッチパネルとは違い、衝撃に反応して画面が切り替わるようになっているので大丈夫です。

Q2.トランスミッターはある?
→今のところはまだありませんが、開発中です。

Q3.ダイコンに記録されたスマホに潜水データを転送したら、残圧や使用ウエイト量、撮影した水中写真なども一緒に残せる? そのままダイビングのログブックにもなる?
→スマホのアプリを開くとメモ機能があるので、そこに文字入力や写真の取り込みができます。

Q4.シニアアイでも画面は水中で見える?
→視認性だけを求めるなら、見やすさ重視の従来のダイコンのほうがいいかもしれません。ただ、老眼が始まっている目でも、ものすごく遠くに離さないと見えないということはないですね。

Q5.他のスポーツだとどんなものに対応している?
→ランやスイム、バイク、スキー・スノーボード、登山、SUP、ゴルフなど25種類以上あります。ゴルフに至っては世界4万コース以上を収録できます。

Q6.アルゴリズムは自社開発のもの?
→ビュールマンZHL-16cアルゴリズムを搭載しています。

Q7.ベルトの耐久性はどのくらい?
→ウレタン樹脂のものに比べると耐久性という面では少し弱いかもしれません。フィット感を重視して、ベルトはシリコン製です。海水での使用頻度にもよるので、古見さんのベルトが実際どのくらい持つかモデルケースになりそうです。

Q8.バッテリーの寿命は?充電で気を付けるべきことは?
→リチウムのバッテリーを搭載しています。継ぎ足し充電よりは、ある程度消費してから充電するほうが持ちはよくなります。

Q9.スマートフォンアプリとのペアリングはwifi?
→Bluetoothです。

Q10.ダイブログはどのくらい残せる?
→時計本体には最大200ダイブです。スマートフォンと連携させて、データを残していくことが望ましいです。

Q11.ダイブログの検索は簡単にできますか?
→たとえば、ここ平沢で前回潜ったときはいつだったかな、というようなときには検索してデータを閲覧することはすぐにできます。また、データの共有も簡単で、SNSへのデータアップなども簡単にできます。

Q12.潜水前の操作は何がありますか?
→ウォッチフェイスページになっていれば、何もしなくても水深1.2m以深で自動的にダイコン機能がスタートします。が、ダイビングモードの設定(ガス、水の種類、アラートなど)はダイビング開始時に都度確認することをオススメします。設定確認の際、GPS受信をするのでエントリー地点がより正確に記録されます。ダイビングモードの設定確認をしないで潜水開始した場合、最後に使用したダイビングモードがスタートします。また潜水前に違うウィジェットやアクティビティの画面になっていたら、右下のBACKキーを押せばウォッチフェイスに戻ります。何か困ったら、「BACKキーで戻る」と覚えておけば大抵の場合なんとかなります。

モニター会にご参加いただいた皆様、ありがとうございました。

 

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Kishimoto

DIVER ONLINE 編集部

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