マリン
ビギナーダイバー。昨年からトレーニングしているが、なかなか上達しない。口は一人前
ジョー
経験本数100本以上の中堅ダイバー。三味線の名手らしい
蝶々夫人
知識豊富なインストラクター。しかし、セレブ一家に育ったため、世間知らずなところがある
TPOに合わせて スーツの衣替えはスマートに
ジョー:そろそろ冬用のスーツを新調したいなぁ。最新デザインのものをフルオーダーで。
マリン:「馬子にも衣装」って、わけね。最近では、「人は見た目が9割」と言うから、ジョーも、せ・め・て、外見だけはしっかりとね。
ジ:ひでぇなぁ〜。ほっといてくれよ。一人でカタログ見て決めるから。
マ:どれどれ、いっしょに選んであげるわよ。あれ……。ビジネススーツじゃないの!?
ジ:当たり前だろ〜、俺たちダイバーがスーツと言ったらダイビングスーツだぜ。
蝶々夫人:冬用ってことは、ドライね。で、候補は?
ジ:それが、迷っちゃうんだよな。 メーカーが毎年発表する新作は、どれもかっこよくって、あったかそうで……。
マ:じゃあ、何枚か買っちゃえば?
ジ:そう簡単に言うなよ〜。一着20万円くらいはするんだぜ。
マ:本当!? でも、なんでそこまでしてドライスーツが欲しいの?
蝶:冬場の伊豆も季節限定の楽しみがいっぱいあるのよ。 まず透明度がうんと上がって、それはクリアな水中世界を楽しめるの。そして低水温を好む人気者ダンゴウオや、
運がよければ、アカグツやアンコウといった普段は深海にすむ生き物たちにも会えるのよ。
マ:それ、見たーい!
蝶:でしょ。でも、水温は14度前後まで下がるから、ドライスーツが必須になるというわけ。
マ:ドライってことは、身体が濡れないの?
ジ:当然よ。服を着たままスーツ着て潜るんだから。水着に着替える手間が省けてラクチンだぜ。
マ:洋服着たままってことは……、水中で用を足したくなったら、どうするの!
蝶:それがドライスーツの悩み所ね。ウエットスーツだったら、着たままこっそり水中でしてもわからないでしょ。ただ、大人用紙オムツで対処している人もいるし、うまく潜水計画を立てて行動していれば意外と問題ないけどね。
ジ:身体に合ったスーツで経験を積めば単純な水没ミスもほとんどないし、とにかく快適だぞ。いまから慣れておけば冬限定のお楽しみにも間に合うし。
マ:う〜む。残りの夏のボーナスをつぎ込んで、私も冬支度しちゃおっかな〜。