マリン
ビギナーダイバー。昨年からトレーニングしているが、なかなか上達しない。口は一人前
ジョー
経験本数100本以上の中堅ダイバー。三味線の名手らしい
蝶々夫人
知識豊富なインストラクター。しかし、セレブ一家に育ったため、世間知らずなところがある
いくつ見破れる? 海中かくれんぼ
マリン:海藻にそっくりな魚がいるって知ってた?
ジョー:それはひょっとしてカミソリウオのこと?
マ:そうそう、図鑑で調べたら、そうだった。
蝶々夫人:捕食者から逃れるために、周りの風景に溶け込んだ模様をしていたり、葉っぱなどにそっくりな形をしていたりする生き物が、けっこういるのよね。
ジ:カムフラージュだね。見破れるようになると、がぜんフィッシュウォッチングは楽しくなるよな。
マ:うんうん、とっても興奮した! 新種を発見したかと思ってさ。図鑑見たらちゃんと名前が付いていてガッカリしたけど。でも、そのとき図鑑で発見したカエルアンコウに今度は会いたくなっちゃった!
ジ:マリンが見つけられたら奇跡だな。
マ:そんなに難しいの?
蝶:岩盤に張り付いているカイメンそっくりなのよ。
ジ:オレは白地に赤のチェック模様のクダゴンベって魚がどうしても見てみたくて、沖縄へ行ったときに探しまくったな〜。
マ:で、どうなったの?
ジ:クダゴンベはイソバナに付いているって聞いたから、イソバナを徹底的に調べたんだよ。
マ:そうか。住んでいる所から探すのもポイントね。
ジ:小さい物を見るために目の焦点を合わせて、イソバナをじっくりなめるように表も裏も見ていたワケ。
マ:うんうん。それで?
ジ:気が付いたらみんな移動してた(笑)。幸い沖縄は透明度がいいからすぐに同じグループと合流できたけど、「海のかくれんぼ」は少々危険だぜ。
蝶:危険と言えば、砂や岩そっくりに化けているオニダルマオコゼ。気付かずに手をついて、背ビレの毒棘にさされるというケースもあるから注意しないとね。
ジ:砂地って一見何もないように見えるけど、カレイなんかが隠れていておもしろいよな。近づくとサッと動くから、すぐにわかるし。
マ:砂地、岩盤、イソバナ……。いろんな所に魚が潜んでいる可能性があるのね。
じっくり探してみよう! あ、もちろん周囲の空気も読みつつね。