マリン
ビギナーダイバー。昨年からトレーニングしているが、なかなか上達しない。口は一人前
ジョー
経験本数100本以上の中堅ダイバー。三味線の名手らしい
蝶々夫人
知識豊富なインストラクター。しかし、セレブ一家に育ったため、世間知らずなところがある
軟弱から優雅へ
時代が変われば、意味も変わる
ジョー:来週末、どっか海、行かない?
マリン:いいね〜。伊豆辺りがいいわね。ウエットスーツでじゅうぶん楽しめる季節だから、今こそしっかり潜って中性浮力もマスターしなくちゃ。
ジ:でもこの時期、渋滞も半端じゃないんだよな。行きはまだいいんだけど、帰りが大変。高速のインターまでの道も、高速に乗ってからも激込み!ペーパードライバーのマリンに運転なんて頼めないし、アフターダイブにビールも飲めないし。あ〜、渋滞知らずのリゾートでのんびりダイビングもしたいよな〜。
蝶々夫人:最近は南国のリゾートでしか潜らないっていうダイバーも多いわよね。
ジ:“リゾートダイバー”かぁ。そういうスタイルもありだよな。
マ:リゾートホテルなら、伊豆や紀伊半島にだってあるわよ。
蝶:それはそうなんだけど、“リゾートダイバー”というと、沖縄や海外のような温かい海でしか潜らないような人を指すのよ。ドライスーツを持っていない、ウエットで潜れる所でしか潜らないのが共通したポリシーと言えるかしら。
マ:それって、ダイビングフィーに加えて、旅費もけっこう、かさむんじゃない?
ジ:まぁな。考え方次第とも言えるぜ。ダイビング1本当たりの単価は、サービス軒数が多い沖縄の方が安かったりするし。のんびり&たっぷり、バケーションとして潜るなら、物価の安いアジアの方が、一粒で二度オイシイとも言えるし。
蝶:少し前まではリゾートダイバーと言えば、沖縄や海外の海で講習を受けて帰ってきたけれど、そのままペーパーダイバーになってしまった人のことを言った時もあったのに、時代は変わったわね〜。
ジ:みんな肩身の狭い思いをしていたよな。「Cカードは持っていてもちゃんと潜れない軟弱ダイバー」って印象が強くてさ。
蝶:最近は堂々とリゾートダイバー宣言をして、年に何度も沖縄や海外へ行ってガンガン潜っているベテランダイバーも多いわよね。
ジ:そうそう、皆、航空会社のマイレージサービスなんかをうまく利用したりしてね。リタイアした人たちや、女性グループは、かなり活発な気がするよな。
マ:優雅だわ〜。私から見たら“セレブダイバー”って感じ。私も仲間入りしたいわ。
ジ:経済格差は広がるいっぽうとも言われているからマリンの場合、どうかな。フフフ。