マリン
ビギナーダイバー。昨年からトレーニングしているが、なかなか上達しない。口は一人前
ジョー
経験本数100本以上の中堅ダイバー。三味線の名手らしい
蝶々夫人
知識豊富なインストラクター。しかし、セレブ一家に育ったため、世間知らずなところがある
徹底した安全管理で
今年1年も楽しいダイビングを
ジョー:年末年始の海外脱出組、今年も多かったみたいだな。
蝶々夫人:いろんな海を楽しむのは大いに結構なことなんだけど、
最近は、海外へ潜りに行ったダイバーが、帰国してから減圧症を発症させるケースが増えているのよねぇ。
マリン:最後のダイビングから、飛行機に乗るまでに18時間以上あいていれば大丈夫なんでしょう?
ジ:う〜ん、どんな潜り方をしていたかにもよるらしいぜ。その最後の1本が、デコを出すようなダイビングだと、もっと時間を取ったほうがいいみたいだしな。
蝶:飛行機移動を伴わないダイビングでも、ダイコンの許す範囲で潜っていたのに発症したという人も多いのよね。寝不足や風邪気味、二日酔いといった個々人の体調までは、コンピューターは計算できないからね。
マ:ダイコンに頼りっぱなしは、いけないってことね!
ジ:そのとーり。無限圧潜水を心がけて、浮上スピードはゆっくり。基本忘れるべからず。安全停止はもちろん、とくに5〜6mより浅いところでは、10〜15分くらいかけて浮上するとずい分違うらしいぞ。
マ:基本に戻ったところで……、減圧症ってなんだっけ??
蝶:水中で体内に溶け込んだ窒素が、排出されず気泡化することによって起こる障害よ。
マ:具体的には、どんな障害が起こるの?
ジ:それが、人によって症状がさまざまなんだよなぁ。手足がしびれたり、皮膚がかゆくなったり、目まいがしたり……。
マ:それじゃあ、すぐに減圧症かどうか判断つかないこともない??
蝶:そうなのよ。「何か本調子じゃないなぁ」程度に思っているうちに治療が遅れて、慢性化するとやっかいらしいわ。場合によっては、もう潜れない身体になってしまうこともあるらしいわよ。すぐに再圧治療を受けることが完治への近道なの。おかしいと思ったらなるべく早く高気圧治療装置のある病院で、受診することね。
マ:コーキアツ?? それってどこなの?
ジ:いわゆるチャンバー施設があるところだよ。高気圧治療装置のある病院は少ないから、Diving Alert Network、通称DANの緊急ホットラインで最寄りの病院を教えてもらえるぞ。
マ:今年1年も安全第一で、楽しいダイビングを心がけまーす!