マリン
ビギナーダイバー。昨年からトレーニングしているが、なかなか上達しない。口は一人前
ジョー
経験本数100本以上の中堅ダイバー。三味線の名手らしい
蝶々夫人
知識豊富なインストラクター。しかし、セレブ一家に育ったため、世間知らずなところがある
恋するクジラたちの躍動を
見て、聴いて、感じたい!
ジョー:気がついたら3月。シーズンが終わってしまう!
マリン:なんのシーズン?
ジ:ホエールウォッチングだよ。
マ:フィッシュウォッチングじゃなくて、ホエール。ということは……。
ジ:whale、クジラだよ! 沖縄や小笠原では、かなりの確率で彼らに会えるんだ。
蝶々夫人:でも、シーズンが終わるのは、北半球での話でしょう?
ジ:えっ、南半球は違うの?
蝶:ザトウクジラは、北&南半球のどちらにも生息していて、行動パターンはほとんど同じなの。夏場は極地で摂餌をし、冬場になると赤道近くの暖かい海まで旅して、出産子育てをして、また極地へと戻るのよ。
マ:そっかぁ。北半球と南半球では季節が逆だから シーズンを逃したら、地球の反対側へ行けばいいのね!
蝶:そうよ。タヒチのルルツ島なら6月頃からシーズンを迎えるわよ。
ジ:でも、地球の反対側まで行くとなると、先立つものが〜〜トホホ……。
蝶:あちゃちゃ〜。でも、まだ北半球でも間に合うわよ! その年にもよるけど、沖縄だったら4月初旬でも大丈夫よっ。小笠原の母島辺りは、GW頃まで見られると言われているわよ。
マ:まだチャンスはあるから、元気出して、ジョー!
蝶:運がよければウォッチングボートに乗らなくても、ダイビングの移動中にホエールウォッチングもできちゃうし。
マ:それって、すごくお得ね!
蝶:ジャンプしたり、長い胸ビレや尾ビレを水面にたたきつけたり、ザトウクジラは10m以上もの巨大な身体を使って派手なパフォーマンスを見せてくれるから、大迫力よ。
ジ:それに、彼ら特有の歌を、できればダイビング中に聴いてみたいんだよな〜。
マ:クジラが、歌うの?
ジ:かの有名な海洋生物学者ロジャー・ペイン博士が、ザトウクジラが歌うことを発見してから、彼らの歌はCDにもなったんだ。
マ:へぇ〜。
蝶:オスからメスへの恋の歌とも言われているけど、物悲しい感じの旋律よね。人によっては、牛の鳴き声のようだとも言うけれど。長いときは30分ほど歌っているらしいわ。
マ:クジラたちのラブソングをダイビング中に聴けるなんてロマンチック〜!