
1960年、世界で初めての民間ダイビング指導員組織としてアメリカで誕生した
NAUI(通称ナウイ:National Association of Underwater Instructors)。
誕生60周年の節目は2020年でしたが、コロナ禍によってすべてが自粛。記念イベントは2年遅れでの開催となりました。
60年前にアメリカで誕生したNAUI
人々の間にレジャーダイビングへの興味が生まれ始めた1950年代、正しい知識がないまま潜水に挑む人たちが現れたことを危惧したアル・ティルマン氏が、ロスアンゼルスでインストラクター認定コースを開催したのがNAUIのルーツです。1960年には、第1回NAUIインストラクターコースが開催され、NAUI誕生となりました。
アメリカに遅れること10年、1970年にNAUI JAPANが誕生します。
現在では「Dive Safety Through Education(教育を通じた安全なダイビングの実践)」を基本理念に、質の高いインストラクターを育成してきたNAUIは、世界で信頼されるダイビング指導機関となりました。アメリカをはじめアジア、ヨーロッパ、南米、中東、南アフリカなど、世界各地で多くのNAUIメンバーが活躍しています。
岩崎恭子さん、田口哲さんが講演
日本で記念イベントが開催されたのは2年遅れの2022年12月20日。スペシャルパーティーに先駆けて、加盟のダイビングセンターが集まり開かれた「NAUIミーティング2023」では、NAUIからトレーニング情報、今後のプロモーション計画などが発表されました。
さらに、記念イベントに連動して、ゲストスピーカーが登場。バルセロナ五輪金メダリストでスイミングアドバイザーの岩崎恭子さんがオリンピック出場への道とその後の苦悩、そして現在の活動について講演。
NAUIの日本導入に尽力した田口哲さんが当時の思い出を語りました。

14歳でバルセロナオリンピック・200m平泳ぎの金メダリストとなった岩崎さん。一躍時の人となり過剰な注目に苦悩した日々から、奮起して2度目の五輪出場を果たした経験を「泳縁(えいえん)」というテーマで講演。現在は水泳の指導のほか、着衣泳の普及やビーチクリーンなどの活動にも力を入れているとそうです

1960年代の終わり、単身アメリカに渡った田口哲さんは現地でダイビング指導員の講習に参加し、日本へNAUIを持ち帰るため奔走。講演では当時のアメリカのITCの模様や日本国内の当時のダイビング講習事情などを語りました。80歳を迎えた現在も現役で水中撮影もされています

NAUI JAPAN設立時に代表も務めた田口哲さん(左)と、現NAUI (株式会社ナウイエンタープライズ)の岩本裕輝社長
サンシャイン水族館を会場にスペシャルパーティー
スペシャルパーティーの会場は、東京・池袋のサンシャイン水族館。閉館後の貸切で、さまざまな海のいきものの水槽に囲まれた中、マジックショーや大抽選会などが行われました。

会場はサンシャイン水族館。コロナ禍で往来が往来が途絶えがちだったこの2年余り。久々の対面でメンバー同士の歓談は盛り上がっていました
NAUIメンバーのほか、ダイビングや水中撮影機材の関連の器材メーカー、水中写真家なども参加。にぎやかな集いとなりました。

パーティ会場には、NAUIと関係の深い水中写真家の方々も駆けつけました。写真左上から、峯水亮さん、高砂淳二さん、阿部秀樹さん、茂野優太さん
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