Vol.06 ワイドレンズを 使ってみよう! むらいさちの「ゆるフォト講座」
今月のさち・わーるど 手前に色のある魚を置くことによって、 奥行きが出ました。 水中では奥行きのある写真は意外に難しいです。 春かと思ったらすっかり初夏ですね。ダイビングもベストシーズンの到来です。がんがん海にいきましょー! 先月は、標準ズームレンズでの撮影のコツや、どんな写真が撮れるかをレクチャーしました。レンズを交換できるのがミラーレスカメラの大きな特徴です。 今月は、ワイドレンズを使った撮影のコツをお話ししたいと思います。使ったのは、ワイドズームレンズ。海に入ったら、目の前に広がるブルーの世界を表現したいと思うはず、そんなときにはやっぱりワイドレンズの方が写真に広がりが出るので有効です。 ただ、画角が広いので、そのまま写すと、いらないものも画面に入って来てしまいます。そのあたりを注意するのがひとつのポイントになります。 では、ゆるフォトスタートです! あー、ミラミラ〜♪
01 サンゴ礁を写してみる
どこまでも広がるサンゴ礁……、そんな広大な景色を形に残したいと、ダイバーなら誰でも思うはず。思ったようにサンゴ礁を写したければ、以下のような…に注意して見てください。
Good!
キャプション:「奥までずっと続くサンゴ礁」の雰囲気を出したいのなら、少し上から撮影してみましょう。真横や真上だと奥行きが出ません。
NG!
キャプション:この写真のサンゴ礁もきれいなのですが、手前の死んでしまっているサンゴが気になります。ワイドレンズは画角が広いので、画面の中をしっかりチェックすることが大切です。いらないものはなるべく画面から排除してみてくださいね。
Good!
キャプション:広さや奥行き、動きを出したいのなら、画面の奥にダイバーの姿などをアクセントとして入れるといいですね。
02 群れを写してみる
浅瀬は光が入りキラキラ、とても気持ちがいいですよね。そんな気持ちよさを写真で表現してみましょう。もちろんここでもワイドレンズは大活躍。そのまま切り撮ったのでは説明写真になってしまう光景でも、ちょっとした気遣いさえあればすてきな写真になりますよ。
NG!
キャプション:ココ……涙
キャプション:ワイド写真にありがちな失敗作。なんと、右下に自分のフィンが入っています。自分が思っている以上に広範囲が写っていました。せっかくのすてきな写真もこれでは台無しですね。これは僕もよくやってしまう失敗です。気をつけてくださいね。
キャプション:ワイドレンズは画角が広いので、半水面写真も撮りやすいと思います。海が穏やかならば意外と簡単。空から海と、水中写真ならではの表現方法を楽しんでみましょう。
Good!
キャプション:横位置の写真は広がりを表現しやすくなります。この写真は浅瀬から深場へと変わっていくブルーを表現したくて写した1枚。縦写真は奥行きを表しやすいと言われています。そのとき自分がどう感じて、どう表現したいかを考えて、縦位置横位置を変えることも必要です。
03 カメさんを写してみる
ウミガメはダイビング中に出会う事が多い生き物です。また、種類によって性格も違ったりします。今回出会ったのはタイマイ君です。彼らはとてもマイペース。ご飯を食べ始めると、まったく無警戒になります。そんな彼の性格を知っているので、ワイドレンズでどんどん近付いてみました。
キャプション:まずは気持ちよさそうに泳いでいる風景。このときは、なるべく下からあおって、岩と同化しないように注意が必要です。
キャプション:エサのサンゴをぼりぼりし始めました。こうなるとまったく人を気にしません。どんどん近寄りましょう!
キャプション:余裕がでたので、カメさんの下に入って、いつもとは違う角度から撮影してみました。これもワイドレンズの画角が広いからできる技です。ワイドレンズを使っているときは、画角に注意してなるべく無駄なものは省くことを意識してくださいね。
使ったのはOLUMPUS社のこのカメラ♪
OLYMPUS PEN Lite E-PL5
M.ZUIKO DIGITAL ED9-18mm f4.0-5.6
今月のまとめ
今月は、ワイドレンズを使っての撮影方法でした。最初にも書きましたが、ミラーレス一眼カメラのいい所はレンズ交換が簡単なことです。
被写体によってレンズを付け替えれば、それだけでも表現の幅は広がりますよね。やはり海の大きさを表現するには、ワイドレンズが最適だと思います。今回はワイドズームレンズを使ったので、自分で好きな画角を調節できたのも便利でした。
ぜひ、これから夏に向けてワイドレンズで海の気持ちよさを表現してみてくださいね。