串本でゆるっとフォト♪ むらいさちの「ゆるフォト講座」

今や世界的にも有名な、ガイドの岩崎さんのバブルリング。 また透明度のいいときにちゃんと撮りたいです 先日カツオ茶漬けを食べに、いや、串本海中フォトコンテストの審査のために和歌山県串本町を訪れました。その機会を利用して2日ほど潜ってきました。関東からだと行きたくてもなかなか行けないポイントなので、関東人にとってはあこがれの場所でもあります。じつは串本でちゃんと潜るのは10年ぶりでした。 今回は南紀シーマンズクラブさんにお世話になりました。昔もお世話になったことがあるのですが、変わらず温かい雰囲気でした。 ということで、今回はマクロを中心に潜ってきました。冬の被写体の少ない時期だったのですが、さすが本州最南端の串本、時間が足りないほど生物が豊富でした。では、今回もゆるフォトスタートです。

01 ジャパピグを狙おう!

ご存知のかたも多いとは思いますが、ジャパニーズピグミーシーホースという子がいます。簡単に言えば小さなタツノオトシゴの仲間です。その大きさは1cmほど……。これを見つけるガイドさんって、ほんとにすごいですよね。ガイドさんとのチームワーク、あとは集中力ですね。

どこにいるかわかりませんね……(汗)。小さいし、ピントも合わせにくいです。こういった子はオートフォーカスに頼らず、マニュアルフォーカスに変更して撮影したほうがいいと思います。波に合わせてひらひらと動くので、うねりのある日は、諦めたほうがいいかと……。

なんとか撮れた1枚! 幸いこの日はうねりがなかったので、集中して撮れました。ただ、さち的にはちょっと暗い。そしてもうちょっと全体像が見たかったので、角度を変えてストロボも強く設定してみました。

うんうん、これなら全体像もわかるし、色もきれいに出ていますね。しかし小さい……、難しい……。神経すり減りますね〜。時間があればもっといろいろな角度からも撮影してみたかったです。それは、また次回に。

02 定番のガラスハゼを撮影

ムチヤギに住んでいるガラスハゼ。個体数が多くて、逃げない魚だから撮りやすいです。僕自身があえてカメラを向けることはあまりないのですが、串本では1つのムチヤギに4匹も5匹も住んでいるんです。見ているとみんな先端に集まってパニックになっていました……。

たくさんいるなら、なるべく多く写そうと遠目から撮影。でも、引くと魚が小さくなるので地味な感じに……。透明度もそれほどよくないので、ストロボのハレーションまで起きてしまっています……。

そこで単純にグッと寄って撮影。とりあえず3匹は写せました。ただ、本当に写っているだけ……。これではちょっと微妙ですね。

結局、3匹を無理に入れようとすると構図が微妙になってしまうので、割り切って構図優先で撮影してみました。これだと魚の位置もいいし、表情がわかって作品としても成立します。生態なら2枚目のほうが価値があるけど、作品として考えるとこちらのほうがおもしろいです。

03 串本のお魚たち

串本の海は楽しかった! 一番魚の少ない時期の撮影だったのに、ガイドさんが次から次へとお魚を紹介してくれました。まさに黒潮の影響なんでしょうね。最後にそのほかに出会った生き物をお見せします。

このアシビロサンゴヤドリガニはほんとに小さい……。地味だし無理に撮らなくてもと思いつつ、ガイドの岩崎さんのキラキラした目を見たら撮らないとは言えず……。たぶん5mmくらいでしょうか。でも、撮ってびっくり! とても美しい色をしていました。だから教えてくれたんですね〜、すごい!

僕の大好きなイロカエルアンコウちゃんの幼魚。水深が深めでちょっと地味。ドロップオフの途中にいたのでとても撮りにくい……。でもストロボを焚いて1枚撮ってみるととてもいい環境でした。いろいろな角度から撮影して、この覗いている感じに落ち着きました。かわいいですね〜。

最後はとてもきれいな、まだ和名の付いていないイロウミウシ君で〆。美しいのはもちろん、住んでいる環境もとてもきれいで、被写体としてもいいですね。こうやってみるとこの派手な色も擬態してるんだってわかります。

今回のまとめ

今回は彩りも豊かで、魚の種類も豊富な串本編でした。串本は沖縄と伊豆が混じっているような海で、当然、魚の数や種類も多いので被写体には困りません。関西や名古屋方面の方はぜひ一度足を運んでみてくださいね。関東ダイバーの僕らからすれば、こんな海が身近にある関西の方をとてもうらやましく思います。もちろん伊豆には伊豆のよさがあるのですが。

今度はもうちょっと暖かい時期に潜りに行けたらいいなと思っています。さて、次はどこ行きましょ〜ね。最近は放浪撮影旅みたくなってきましたね〜。では、また来月、どこかの海でお会いしましょ〜。

コラムニスト

むらい さちさん
プロカメラマンなのに、メカが苦手という致命的な欠陥があるが、だからこそメカが苦手な女性の気持ちがよくわかると勝手に思い込みこの連載をスタート。現在は「ミラーレス編」。スタンスは変わらず「ゆるく楽しく水中写真!」。

>>Official webサイト:muraisachi.com

取材協力=南紀シーマンズクラブ
(DIVER 2016年6月号掲載)

AUTHOR

Amano

DIVER ONLINE 編集部

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