八丈島 その2 むらいさちの「ゆるフォト講座」

視線を感じると思ったら、ウミスズメちゃんが こっちを見てました。 皆さん、こんにちは!水陸両用カメラマンのむらいさちです。前回に引き続き、八丈島の海でゆるフォトです。今回はワイドな風景をメインにレクチャーします。八丈島は陸上同様水中もダイナミックな景観が広がり、それがビーチダイビングで楽しめるというのも特徴だと思います。ゆっくり撮影するならビーチがおすすめです。撮影した6月は、日本固有のチョウチョウウオ、ユウゼンが群れる時期でもあり、より八丈島らしさが垣間見えました。今回の撮影時は水温がなんと15度・・・、寒かったです。透明度も八丈ブルーとはいかなかったのですが、それでも海は生物も多く楽しかったです。そんな八丈島でどんな写真が撮れたのか?では、ゆるフォトスタートです

01 地形を美しく撮る

八丈島の水中はとてもダイナミック。ビーチダイビングなのに、ボートダイビングのような景色が楽しめます。今回は透明度があまりよくなくて、ケーブの撮影は正直厳しかったのですが、そんな状況でも撮り方によってはちゃんと作品に仕上がるんですよー。

小さめのケーブならば、多少コンディションが悪くても絵にしやすいです。少し暗くすると、海の青が出てきます。でも、ちょっと絵としてはさみしいですね。なので・・・

先に穴をくぐり、魚とダイバーが来るのをそっと待っていました。魚のシルエットと、ダイバーの光がアクセントになり、これなら作品として使えるかなと思います。ケーブはどんなシルエットを入れるかがポイント

穴の上を見ると、サンゴがきれいだったので、ストロボを焚いてオレンジ色を入れてみました。ケーブの迫力はなくなりましたが、色合いが出て鮮やかな印象になりました。これも好きな1枚です。

02 カメを追いかけろ!

八丈島のダイビングではよく見かけるカメ君。あまりによく出会うので、希少価値が薄くなってしまうのですが、やっぱりカメ君は人気の被写体です。目の前を泳いでいるので、撮影してみましょー。

まずはパチリ。なるべく背景がブルーになるように意識して撮影。岩が背景だと、同化してよくわからなくなってしまうので、気をつけましょう。あとは、手の動きですね。泳いでいる感じを出したいのなら、手を上げた瞬間を狙いましょう。

この写真のほうが空を飛んでいるように見えますよね? 僕のイメージは、気持ちよさそうに海を飛んでいる感じなので、それを出せるように意識しています。

最後に、のんびりしているカメさんを上側から写すことができました。まるでカメに乗って竜宮城に行く気分です♪ 人とカメがうまく共存できている八丈島ならではの写真です。

03 動かない魚を狙ってみる

海の中で動きのある魚を撮るのはなかなか難しいですよね。だったら対策は簡単、じっくり撮れる動きの少ない魚を撮ればいいんです(笑)。その代表格がミノカサゴ君です。いつも水中をふわふわ、その美しい姿はダイバーにも人気ですね。そんなミノカサゴ君が目の前をプカプカ。

ワイドレンズを付けてまずはパチリ。これでもまあ撮れてますが、普通ですね・・・。背景もごちゃごちゃ、寄れる魚はぐっと寄ってみましょー。

ここまで寄ると臨場感も出て、美しいボディの色もしっかり見ることができます。寄りすぎると刺されてしまいますが、できる限り寄って撮るのが水中写真の基本ですよね。

最後にこんなカットも。シャッタースピードを遅くして、わざとブラして疾走感を出しています。こうすることで、普段とはまた違うイメージになります。動かずゆっくりしている子だからこそ、いろいろな写真のバリエーションが撮れるんです。

コラムニスト

むらい さちさん
プロカメラマンなのに、メカが苦手という致命的な欠陥があるが、だからこそメカが苦手な女性の気持ちがよくわかると勝手に思い込みこの連載をスタート。スタンスは変わらず「ゆるく楽しく水中写真!」。

>>Official webサイト:muraisachi.com

協力=アラベスク
(DIVER 2016年9月号掲載)

AUTHOR

Amano

DIVER ONLINE 編集部

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