皆さんこんにちは、むらいさちです! ダイビングするには楽しい冬の伊豆。透明度も上がり、死滅回遊魚もまだ残っていて、人も少ないので写真もじっくり撮れます。ただただ、ちょっと寒いだけです(笑)。冬を制する者が写真を制すという名言もあります(もちろん嘘です)。水中写真は、いかにそのタイミングに出会うかなので、多く潜ればそれだけ素敵なシャッターチャンスにも恵まれます。さて、今回はDIVER2018年2月号で特集をした伊豆の伊東。伊東に潜るのは10 年ぶりだったのですが、とにかくすごかったです。昔の伊豆に潜っているような感覚で、ソフトコーラルが壁一面にびっしり、超楽しい海でした!と、言いつつ今回はお魚中心になりますが。
伊東ではどこでもたくさん見られるという、ウデフリツノザヤウミウシ、愛称ピカチュウ。何度見てもその姿はかわいいです♡
01 クダゴンベにアタック!
取材時に多く見られたクダゴンベ君。ダイバーのアイドル的存在ですよね。理由は、その模様の美しさと、形のおもしろさ、観察のしやすさ、ではないかと思います。このすべてが写真を撮るのには必要なものですよね。とくに、あまり動かないというのがポイントになります。では、撮影していきましょう。
まずはパシャリ。とてもきれいなお家に住んでいますね。では、驚かさないように、ちょっとずつ近づきます。
この子はのんびり屋さんのようで、近寄っても逃げません。ならばぐぐっと寄ってみました。模様と、その形が美しいですね。では、ここからアレンジしてみます。
反対側に回り込み、海のブルーがたくさん入るような角度から撮影してみました。この方が広がりがあるし写真としてもおもしろいですよね?
02 ごんべ祭り♪
たまたまですが、このときはたくさんのゴンべを見ました。なので、いろいろなパターンで撮影したものをご紹介していきましょう。基本のんびりした魚なので、写真は撮りやすいです。
この子はホシゴンベと言います。虹色のような体色が美しいですね。サンゴの間にいたので、ストロボの場所を数回ずらしつつ、きれいに光が当たるように心がけました。
こちらはカイメンの上にちょこんといたオキゴンべ君。個体数が多いので、どこでもよく見かけますが、このようにいい状態の時には普通種とはいえ撮影してみてください。珍しいから写真映えするとは限りません。
最後は、ソフトコーラルの下にいたミナミゴンベ君。擬態しているつもりでしょうが、人間の目はごまかせませんよ~。何度も言っていますが、ゴンベ系は動きが少ないので、じっくりいろいろな角度から撮影してみましょう。
03 ぎんぽ祭り!
伊東の水深の浅い所には、いろいろなギンポがいました。それぞれが特徴的で、そしていろいろな環境に住んでいます。全部を撮影するのではなく、その中から撮りやすい子、美しい子をセレクトします。
まずは穴の中でじっとしていた、イソギンポ君。この子はかわいい顔が特徴なので、僕に慣れてその顔を出してくれるまで待って撮影。それを何度か繰り返して、ここまで近くに寄れました。
コケギンポ君はたくさんいるんだけど、この子はお花つき! 上手にかわいく撮りたかったんだけど、うーん微妙にしかならなかったですね…。そんなときもあります。
根のてっぺんにいたコケギンポ君。うねりがあって撮影にはかなり苦戦…。正直、ぶれてないのがこのカットくらいでしたが、色合いや背景のブルーはとてもお気に入りです。うねりのないときにリベンジしたいですね。
誰でも簡単・楽チンをモットーに月刊DIVERでスタートした連載「ゆるフォト」のバックナンバーです。(DIVER 2018年2月号掲載)
コラムニスト
むらい さちさん
プロカメラマンなのに、メカが苦手という致命的な欠陥があるが、だからこそメカが苦手な女性の気持ちがよくわかると勝手に思い込み月刊DIVERで「ゆるフォト」連載をスタート。スタンスは、今も変わらず「ゆるく楽しく水中写真!」
撮影協力:伊東ダイビングサービス