カメラ派ダイバー必潜! 理想の画作りを追求できる海
名古屋からおよそ2時間半でアクセスできる小さな港町・梶賀の海中には、ゴロタや砂地が中心となるシンプルな景観が広がっている。しかし、串本エリアでのみ生息する生き物も流れ着くなどの要因から、多種多様な生き物たちとの出会いが期待できるエキサイティングな海だ。ホウキムシやウミヒドラといったカラフルな生き物たちも多いため、これらを背景にマクロ生物たちの撮影に興じるダイバーも多いという。理想的なシチュエーションやアングルを狙える梶賀は、本格的なカメラ派ダイバーにもオススメしたいポイントだ。
ソフトコーラルに潜んでいることの多いオルトマンワラエビ。キサンゴ、ウミヒドラのお花畑を背景に
また、梶賀といえば、ネコザメとの遭遇率が高いことでも知られている。とくにボートポイント「NECO一番」での生息数は多く、遭遇率はほぼ100%とのこと。成魚には通年安定してお目にかかれるが、夏から秋口にかけては幼魚の姿も見られるようになるというから楽しみだ。くわえて、この時期はアオリイカの産卵やオキナワベニハゼの卵保護、キンギョハナダイの求愛行動といった、この時期限定の生態シーンも多々目撃される。
シンプルな海中景観に反して、驚きと新鮮な出会いに溢れる梶賀の海は、いい意味で訪れたダイバーの予想を裏切ってくれるはずだ。
ネコザメの幼魚は毎年5月中旬頃から見ることができる
イチ押しのポイント
白砂のポイント「コカジカ前」。水深が浅めで明るいポイントだが、ネコザメ、ヒラタエイ、カエルアンコウ、マトウダイなど、多種多様な生き物たちを観察可能なためビギナーダイバーにもオススメ。残圧を気にせず、じっくりと撮影に取り組むことができるとあって、カメラ派ダイバーにも人気のポイントだ。イソギンチャク畑ではいつでもかわいらしいクマノミの姿を見られる点もうれしい。
「コカジカ前」にて。サンゴの割れ目から顔をのぞかせていたフトユビシャコ
梶賀へ潜りに行く
◉車>>伊勢自動車道・勢和多気JCTを経由し紀勢自動車道へ。紀勢自動車道へ・尾鷲北ICにて下道、国道42号経由で尾鷲南ICより熊野尾鷲自動車道利用・賀田ICより県道70号、国道311号経由で梶賀町。所要時間はおよそ2時間半。
左上:シロウミウシ。ガヤと海のブルーをアクセントに 右上: ザラカイメンカクレエビ。紀伊半島の西側や、串本などではなかなか見かけない生き物だ 左下:夏頃からはキビナゴの大きな群れに遭遇することも 右下: ゴロタ石の裏側や横面に潜んでいることの多いイチモンジハゼ
シーズナリティ
◉1〜3月>>水温14〜15℃(ドライスーツ)
◉4〜6月>>水温16〜20℃(ドライスーツもしくは5㎜ウェットスーツ)
◉7〜9月>>水温21〜26℃(5㎜ウェットスーツ)
◉10〜12月>>25〜16℃ 5㎜ウェットスーツ・ドライスーツ
◉透明度>>年間を通して8〜10mほど
ダイビングデータ
◉ボートダイビングが主流
◉ポイントはビーチとボート合わせて6か所
◉最終エキジット時刻は15:00(夏季)
◉ナイトダイビング不可
ダイビングサービス
三重県尾鷲市梶賀町4
Tel.080-4547-4699
梶賀の海を熟知した経験豊富なスタッフが、ビギナーダイバーはもちろんベテランダイバーやカメラ派ダイバーも徹底サポートしてくれる。お店には器材の洗い場、干し場にくわえて個室シャワーや休憩スペースもあるため、快適に過ごすことができる