メキシコ・グアダルーペはどこにある?
アメリカとメキシコの西海岸側国境にある港町、エンセナダから西に240km 、太平洋上に浮かぶ絶海の孤島がグアダルーペ島です。ホホジロザメが数多く生息する場所として知られ、多いときには同時に7個体が現れるという出現率の高さが特徴。全世界で約4,000個体しかいないと推測されていますが、この海域では約170個体が識別されています。
目の前にホホジロザメ!その実際は?アドバイスは?
ホホジロザメに会うにはケージダイビング
一般的に警戒心が強く、人を襲うことはあまりないと言われているサメですが、それでも危険を感じてしまうのは、顔つきとフォルムがあまりにも攻撃的だから。
その代表者がホホジロザメ。より刺激的なサメとの遭遇を体験がしたいなら、ホホジロザメのダイビングで世界的に有名なメキシコ・グアダルーペがおすすめです。
ここではタンクは背負わないケージダイビングでシャークウォッチングをします。ケージ内では、船のコンプレッサーと繋がるレギュレーターで呼吸をするフーカー潜水スタイルなので、難しい操作もなく、初めてでも戸惑うことはないはず。
ロープに結んだ餌のマグロがホホジロザメをおびき寄せるため、ふつうのダイビングのように泳ぎ回る必要はなく、約40分間ケージの周りに集まってくるホホジロザメをじっくり観察することができます。
全長4~5mの巨体はゆっくり静かに泳ぐ
水深10m にケージがおろされると、数匹のホホジロザメがケージの周りに現れます。ホホジロザメはゆっくりと泳ぎ、ケージに軽く体が触れる瞬間には、カーン! と金属音のような音が鳴り響きわたります。少しかすった程度に見えても、想像した以上に金属音が水中に響くことから驚く人もいます。
同時にその音から、彼らが想像を絶するような重量であることを察することができるはず。このあたりで見られるホホジロザメは、個体差もありますが全長はおおよそ4〜5m、体重は1t近くになります。
大きな口を開けて猪突猛進に獲物に噛みつくような強靭な姿をイメージしますが、ケージ越しに見る実際のホホジロザメは、ゆっくりと音もなく周囲を泳ぐのです。その姿はまるでダイバーを品定めしている、「白い死に神」のよう。水中で圧倒的な存在感を放ち、恐怖心を駆り立てられる存在なのです。
水温や観察時の注意点は?
水温が18〜22℃と少し低めなことに加えて、泳ぎ回ることもなく、興奮するとはいえ少し肌寒いので、防寒対策をして挑むことをおすすめします。
また、写真からもわかるように、ケージには手や足がじゅうぶん出せるほどの隙間がありますが、絶対に手やカメラなどをケージの外に出さないよう、注意しましょう。
ルールを破って、ホホジロザメに触れようと腕を出したものなら、きっと刺激的な体験では済まない惨事に。じゅうぶん注意しましょう。
ホホジロザメってどんなサメ?
ネズミザメ目ネズミザメ科に属し、英名はGreat white shark 。映画「JAWS 」のモデルになったことで、有名になりました。全長は平均で4 ~ 5m 、体重は1tほど。日本近海を含め熱帯から寒冷地域、地中海などに生息し、35km 離れた場所からでも微量の血のにおいを嗅ぎつけることができるといわれている、海のハンター。
ホホジロザメの観察方法は?
グアダルーペ海域へのアプローチはクルーズ船のみとなり、船の後方に沈めたケージの中から観察するスタイル。タンクは背負わず、船に搭載したコンプレッサーに直接つないだレギュレーターで呼吸する、いわゆる「フーカー潜水」で潜ります。水温は18 ~ 22 ℃と低いため、6.5 ㎜以上のウエットスーツか5 ㎜ +フードベストの着用をおすすめします。
サメ旅に欠かせない代表的なクルーズ船
グアダルーペ海域でシャークウォッチングできるクルーズ船をご紹介。ツアーでは3隻のうちいずれかの船で出航になります。
ノーチラス エクスプローラー
2000年に造船されたエクスプローラーは、全ての客室にシャワー付きのバスルームを完備。また、ダイビング後の冷えた身体を温めるホットタブを操舵室デッキに備えています。ダイニングルームとラウンジに美しい景色を望む大きな窓があって、開放感もあります。
ノーチラス ベル・アミー
2015年造船。ノーチラスのクルーズ船の中でも最新&最大のベル・アミー。広々としたメインサロンとダイニングエリア、ダイビングデッキ、屋外バーやホットタブも備えているため、ブティックホテルのような感覚で快適に過ごすことができます
ノーチラス アンダーシー
1968年に造船された、歴史のあるクルーズ船。ゲスト定員が18名までとあって、中規模のグループで親密に利用できるのが魅力。ダイビングデッキは広々と作られており、快適にダイビングを楽しむことが可能。