フィンがサンゴを破壊! あなたの中性浮力、大丈夫?

「フィンキックがサンゴを壊す?! 」そんなドキっとするようなタイトルが付けられた東京サンゴカフェが、6月27日に東京・三菱商事MC FORESTで開催されました。

水中座禅でセルフチェックしてみてね

「実は調査したダイバーの84%はアンケートで中性浮力が取れていると答えていたのですが、実際に潜ってみると中性浮力が取れていたのは38%でした」そう話す豊島淳子さんは、東京工業大学の博士課程でそれまで数値化されてこなかったサンゴを破壊するダイバーの割合を沖縄での調査によって明らかにし、初めて世に提示したダイバーです。

豊島さんによると「カメラを手にしているかそうでないか」「環境ブリーフィングを受けたか受けていないか」といったことよりも、「中性浮力が取れないこと」が最もサンゴの破壊につながっていたそうです。その破壊の原因の多くは、フィンキックによるものだとか。さらに、中性浮力が取れるダイバーでは環境ブリーフィングを受けたあとにサンゴなどに接触してしまう回数が減りましたが、中性浮力を取れないダイバーではその効果があまり見られませんでした。

調査ではおよそ1本のダイビングにおけるサンゴの破壊発生率は7%でしたが、多くのダイバーが1回の来沖で約6本のダイビングをすること、年間約50万人が訪れることを考えると全体としては大きな影響があると訴えました。「少しくらい折れても大丈夫」と考えがちですが、サンゴの成長速度は遅いため、折れた部分が元通りに再生するには年単位の時間がかかり、ダメージが蓄積していくと考えられます。

また、中性浮力が取れるようになるまでには個人差もありますが、調査ではタンク本数100本でも中性浮力が取れている人は73%で、カードランクでは「アドバンス」以上の人は中性浮力が取れる確率が高くなる傾向があったそうです。

きちんと中性浮力を身に着けるためには、短期間のCカード取得講習では不十分で、中性浮力に特化したスペシャルティコースを受講したり、ダイバー自身も中性浮力が取れているのかどうか常にチェックしたりすることが大切で、その重要性を改めて伝えていくことが大切だと豊島さんは説きます。

中性浮力の簡単なチェック法があり、水中で座禅を組んでピタリと止まることができるかどうかでわかります。ぜひ、沖縄でダイビングを楽しむ前にトライしてみてください。(ただし、トライするときは下にサンゴなどがないことをまず確認して!!)

サンゴ破壊現場、目撃情報も!

段落

最後の質疑応答の時間では、豊島さんの研究に関する質問だけでなく、参加者が目撃した破壊されたサンゴの話も飛び出しました。

あるスノーケラーの方は、「宮古島に毎年、スノーケリングをしに行っているのですが、年々サンゴの破壊規模が大きくなっていて心配です」と語りました。宮古島にはあまり人に知られていない美しい秘密のビーチがいくつもあるそうですが、この10年ほどの間にそういった場所もことごとくサンゴが破壊されてしまったのだとか。

また、久しぶりに沖縄本島の真栄田岬に潜ったダイバーの方は、「外国人ガイドが強引なやり方で初心者の外国人ダイバーを潜降させようとしていて、その周りのサンゴがバラバラと砕けて私の頭上に降ってきたときには恐怖すら覚えました」と語り、モラルのないダイバーやスノーケラーが急増している実態も明らかに。

国際サンゴ礁年の今年、さらなる啓蒙啓発活動の重要性を実感した第6回目の東京サンゴカフェ。次回は7月25日に同じ会場で午後6時半スタートで開催されます。7回目は夏休み直前ということもあり、沖縄の各島の海の紹介とスノーケリングスキルを紹介する予定です。

Written by

やよやよ315

国際サンゴ礁年2018を盛り上げる有志の集まり「サンゴカフェ実行委員会」に所属。関連イベント情報をアップしていきます。

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Koga

DIVER ONLINE 編集部

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