TUSAがインストラクターやベテランダイバーにむけて、今年4月に発売した「Paragon」。実際の使用感は前評判通りなのか…。
今回は6月3日に伊豆・大瀬崎で開催された「フレッシュ大瀬ダイバーズデイ」のモニター会でParagonを使用していた方にリアルな声を聞いてきました!
実際にParagonをモニターした方にインタビュー!
中村桂太さん〈ダイビングチーム KAITO MIRAI〉
「すごくよかったよ!欲しくなっちゃった!ストラップを緩めにつけているのにホールド感とフィット感がとてもいいです。シリコンが柔らかくて顔に装着した跡が残らなくてとてもいいですね!他の製品と比べてストラップの位置も一段高くなっていてよかったし、水中でマスク脱着を繰り返し試してみましたがマスククリアもとてもしやすかった。スカートの横の部分もしっかりと包み込む感じで安定してましたね。フレームに金属が使われているので重量があると思っていたら、全然重くなかったです。ただ浅場だとレンズの影響で黄色っぽく見えるので、南の島で写真を撮る方は気になるかもしれませんね」
鈴木紀子さん〈ダイビングショップ海童〉インストラクター
「つけた瞬間吸い付くようなフィット感で『これはいける!』と思いました(笑)。スカートが少し柔らかいので頼りないかなと思ったのですが、水中に入るとちゃんとフィットしました。柔らかすぎて内側に折れ曲がることもなかったです。シリコンの柔らかさでフィットしてるわけではなかったですね。私は水中でよく喋るので鼻の辺りに水が溜まりやすいのですが、このマスクはそれがなくて驚きました。ただ女性が使用すると少し大きめなので、小顔の方はご試着をお勧めします。大概マスクを変えると違和感を感じるものですが、2本目ではもう私の顔の一部になっていました(笑)。マスクとしては攻めた価格設定ですが、この性能でこの価格なら大満足です。今後は女性向けの小さいサイズや一眼ができればいいなと思います」
やはりダイバーからの注目度は大!
注目度が高いだけあり、マスクは30分もしないうちにすべて出払ってしまいました。
定価は22,000円であるにもかかわらず、とても人気で生産が追いつかないため、このモニター用に持ってこられたParagonは全部で5つだったそうです。
愛用している方からの声もいただきました
今回モニター用のマスクが少なかったため、発売してからすぐに愛用している方たちからも感想をいただきました。
高橋 秀嘉さん〈ブルー&スノーダイビングスクール〉インストラクター
「フィット感が既存の製品に比べてとてもいいです!スカート部分が柔らかいのですが、笑ったり表情の変化でシワができても水が入ってくることはない。ホールド感もとてもいいので、フリッパーでガンガン泳いでもマスクが変にずれず、抵抗感は少ないです。全速力で水中を泳ぐときもこれなら大丈夫そうです。眩しさも全然気にならないし視野もとても広くていい。透明度が悪い時はゲストから認識してもらいやすいようにホワイトシリコンのマスクを使っているので、このシリーズのホワイトシリコンや、マスクにあったスノーケルが早く欲しいですね」
スノーケルは現在開発中だそうです。しばしお待ちを!
我妻 亨さん〈DIVE TERRY’S〉インストラクター
「発売してすぐに購入したので使い始めて2ヶ月弱です。みなさんも感じると思うのですが、視界がとても広くてフィット感もいい。デザインも男性的で今までにない斬新さがかっこよくて気に入っています。イントラは日差しで目にダメージを受けやすいので、Paragonのレンズの加工はとても助かります。海では気になりませんが、プールの強い照明の下だと視界が色みがかって見えるのが気になるかな。ダイビング業を始めて37年、今まで本当に多くのマスクを使ってきましたが上位に入る使い心地です」
「Paragon」の気になる部分を開発担当の方に聞いてみました!
開発担当の藤本貴史さんからもお話を伺うことができました。
フレームのデザインがかなり洗練されていますよね
「はい。メタルパーツを使用したParagonは、老若男女だれでもというより、プロやベテランの男性ダイバーをターゲットにデザインしています」
機能面での特徴は?
「Paragonのフレームは3層構造でできています。フィンでも使用しているポリウレタンという丈夫な素材を使って衝撃を緩和し、さらにメタルフレームとポリカーボネートフレームを使うことによって二眼にありがちな歪みを防止する効果があります。フレームはステンレスで国内でひとつひとつ職人さんが手作業で磨いているんですよ」
手作業ということに驚かされました!
「フィット感がいい!」と評判ですね。
「既存の商品でもそうだったのですが、スカートのシリコンは部位ごとに厚みや硬さを変えて、つけ心地がいいようにしています。顔に当たる部分にはサラサラ加工を施して、肌触りがよく貼り着きにくくしています。これによってビギナーにありがちなつり目やダイビング後の装着痕の防止にもなります。さらに今回から「FitⅡ」という技術を追加してスカート部分はねじ曲がりに強くなっています。食い込み防止のための凸凹や溝をつけるなどの加工もしています」
TUSAのマスクはシリコンがとても柔らかい印象があります
「逆に柔らかすぎるという声もありました。そこで、Paragonでは根元は硬めにしてホールド感を良くしています。口の上の部分はスノーケルやレギュレーターをくわえるので動きやすいようにしていますが、その加工によって浸水してくるということはありません。シリコンの頬の食い込みを抑えるため、エッジを外側にまげる加工もしています」
レンズにサングラスのような加工が施されているようにみえるのですが
「インストラクターやガイドの方は強い日差しの下で仕事をすることが多く目にダメージを受けやすいので、網膜への悪影響が懸念される紫外線などをカットする加工を施しました。紫外線などをカットしつつも明るくはっきりとした視界を確保できる仕組みにしています」
ストラップが他のマスクより高い位置にあるような気がします
「既存の商品よりストラップ一本分上についています。これによりストラップが下がり過ぎたり耳に当たることはありません。さらに付け根が5段階に動かせるので個々に顔あたりを調整することができます。ストラップはスカートと一体型なのでサイドをしっかりと固定します」
さまざまな工夫が施されているんですね!ぜひ皆さんも手にとって実感してみてください!
マスクだけじゃない、フィンにも注目!
この日は「TUSA HyFelx SWITCH」のモニターも行われていました。こちらも性能についてお伺いしました。
フットポケットとブレードがわかれるんですね!画期的です!
「この製品はフットポケットとブレードが分解できるので、旅行に行くときの『フィンが長くてスーツケースに収まらない!』といった悩みを解消できます。また、好きなブレードにフットポケットを付け替えられるので、ドライスーツの時期はフットポケットを大きく、ウエットスーツの時期は小さくと使い分けもできます。ダイビングのタイプによってフィンを使い分ける方もいると思うのですが、今後さまざまな用途に適した付け替え用のブレードの開発を考えています」
蹴り心地はいかがですか?
「使用しているウレタン素材は、ゴムフィンのような蹴りやすさが特長です。ブレードに角度と水が抜ける穴があるので、ダウンキック、アップキック、あおり足などさまざまなキックで効率のいい推進力が得られます。またプラスチックのようなデザイン性もあります」
従来のTUSAのオープンヒールとは違うストラップですね?
「伸縮タイプのバンジーストラップを使用しています。ビーチダイビングでも片手でラクラク脱着が可能ですよ。ストラップの長さ自体も6段階で調整が可能なのでウエットスーツでもドライスーツでも対応することができます」
いかがでしたでしょうか?詳しいスペックは是非公式サイトでチェックしてみてくださいね。