マリン
ビギナーダイバー。昨年からトレーニングしているが、なかなか上達しない。口は一人前
ジョー
経験本数100本以上の中堅ダイバー。三味線の名手らしい
蝶々夫人
知識豊富なインストラクター。しかし、セレブ一家に育ったため、世間知らずなところがある
ダイビングで、ランクもスキルも
モテ度もアップする!……のか?
マリン:例の後輩がCカードを取得したんだけど、今度は「ステップアップをススメられて、どうしよう……」と相談されちゃったわ。
ジョー:ステップアップ講習か〜。オープンウォーターの1つ上のランク、アドバンスくらいは取っておいたほうがいいんじゃないか?
マ:でも、個人的にはステップアップよりも、スキルアップに集中したほうがいいと思うんだけど、どう? だって、“カードはオープンウォーターだけど100本潜っています”という人と “アドバンスまで取得しているけれどまだ10本しか潜っていません”という人だったら、どっちが上と言える?
蝶々夫人:実体験をどんどん積んで、経験値を上げるのも1つの方法よ。でも、知識を持ったインストラクターに研鑽されたプログラム内容に沿って習うと、上達の近道になるのは間違いないわね。どのタイミングでステップアップするかは、その人次第だけど、エントリーレベルのCカードでは、潜水深度は18mまで、ナイトダイビングやバディ単位でのセルフダイビングはNGなど、制限を受けることもあるから、いずれはステップアップはしたほうが得策と言えるわね。
マ:でも、もうちょっと教えて。スキルアップとステップアップだったら、何が違うの?
ジ:オレが思うに、スキルはスムーズな潜降や完全な中性浮力なんかの技術だろ? こうしたスキルは、頭の中ではわかっていても、身体がしっかり覚えるまでマスターするには、やっぱり経験を重ねていくしかないんじゃないかな。スキルレベルは、実際にいっしょに潜ったら一目瞭然でレベルがわかるけど、それを証明するのは難しいよな。それに対して、ステップアップは、講習を修了すればカードが発行されるものだから、証明はしやすい。
マ:あ、あと、ブラッシュアップという言葉もたまに聞くわ。あれはどういうこと?
蝶:直訳すれば、「ブラシで磨く」ということになるわね。錆び付いてしまったスキルなどを呼び覚ますということで、リフレッシュダイビングなどを指していることが多いわ。やっぱりカードランクが上級でも、長いブランクがあると、必ずしも外見と中味は一致しなくなってしまうものよね。
ジ:講習講習って、上昇志向が強いのは大いに結構なことだけど、ダイビングではいかに楽しむかも重要な要素だろ? そう堅く考えず、レッツエンジョイ☆ダイビング!!
マ:ジョーは、テンションも上昇中ねぇ。
ジ:当ったり前だろ〜。海が好きでダイバーになったんだ。その海に潜れるだけでもうれしいのに、ダイバーというだけで、周囲の女性はオレを“カッコイイ海の男”という目で見るんだぜぃ。モテ度もアップ! イェ〜イ。