マリン
ビギナーダイバー。昨年からトレーニングしているが、なかなか上達しない。口は一人前
ジョー
経験本数100本以上の中堅ダイバー。三味線の名手らしい
蝶々夫人
知識豊富なインストラクター。しかし、セレブ一家に育ったため、世間知らずなところがある
世界の経済事情通は、
海外ダイビングをも制す?
ジョー:アロ〜ハ〜
マリン:楽しみね〜、ハワイ!
蝶々夫人:私はショッピングも満喫したくてよ。
マ:まるで私たちの旅行に合わせたかのごとく円高になったから、ここぞとばかり現金かき集めてUSドルに換金しちゃったわ〜。
ジ:ムフフッ。オレも。
蝶:ただし、喜んでばかりもいられないのよ!
マ:なんで?
蝶:国際線にかかる燃油サーチャージが値上がりしたの。
ジ:なぬ〜?
マ:じつはよくわかっていないんだけど、そもそも燃油サーチャージって、なんだっけ?
蝶:ジェット機燃料の価格変動が激しくなって、航空会社の経営も大変になったから、企業努力で賄えない分を乗客に負担してもらうことになったというわけ。それがいわゆる燃油サーチャージよ。
ジ:旅行代金とは別に支払わなきゃいけない費用なんだよな。空港使用料なんかはまぁ、大したことないけど、数万円もかかる燃油サーチャージは、想定外の出費になって何度か痛い思いをしたなぁ。最近はパンフレットなんかでも、ようやく大きく表示されるようになったけど、以前は小さな文字で書かれていたからトラブルも多かったらしいぜ。
蝶:あらかじめ燃油サーチャージ込みの料金を提示している旅行社も出てきてるしね。
マ:あれ、でもここ最近のニュースでは、原油価格は下がっているわよね。
ガソリンも安くなってきていたし。
蝶:確かに。原油価格の急落を受けてジェット機の燃料、通称ケロシンの市場価格も下落傾向にあるわ。でも、燃油サーチャージは、たいてい四半期ごとに価格を見直しているのよ。
ジ:航空会社や方面によってもその価格設定はまちまちだって聞くけど。
蝶:そうね、アジアやグアム路線は価格が据え置きだったわ。ハワイ路線で、私たちが利用する航空会社の場合は、往復でプラス4,000円だけど……。
ジ:ちっ、残念〜。浮いたお金をオプショナルダイビングに回そうと思ってたのにぃ。
蝶:でも、想定外に円高だから、じゅうぶんにその分をカバーしているんじゃない?
マ:得をしているのか、損をしているのか、もう分からなくなってきた——— !